PPMの4領域は市場成長率とシェアの組合せで見分ける
ITパスポート試験 令和3年度 問23 / 経営戦略マネジメント › 経営戦略手法
過去問にチャレンジ
プロダクトポートフォリオマネジメントは,企業の経営資源を最適配分するために使用する手法であり,製品やサービスの市場成長率と市場におけるシェアから,その戦略的な位置付けを四つの領域に分類する。市場シェアは低いが急成長市場にあり,将来の成長のために多くの資金投入が必要となる領域はどれか。
- ア
金のなる木
- イ
花形
- ウ
負け犬
- エ
問題児
会話形式の解説
講師今回はPPM、つまりプロダクトポートフォリオマネジメントの問題です。事業を市場成長率と市場シェアの2つの軸で4つの領域に分け、経営資源の配分を考える手法ですね。問題文の手がかりは「シェアは低い」「急成長市場」「多くの資金投入が必要」の3つです。
受験者4つの名前は覚えたつもりなのですが、どれがどの組合せだったか、いつも混ざってしまいます。「将来の成長」と書いてあるので、花形かなと思いました。
講師そこがよくある引っかけです。花形は、市場成長率と市場シェアがともに高い領域です。急成長市場という点は合っていますが、すでにシェアが高いので「シェアは低い」という条件に合いません。
受験者なるほど、花形はもうシェアを取れている領域なのですね。では、シェアが低いほうの領域から探せばよいということですか。
講師そのとおりです。シェアが低い領域は2つあります。負け犬は市場成長率もシェアも低い領域です。シェアが低い点は合っていますが、急成長市場ではないので当てはまりません。
受験者残るのは、市場成長率が高くてシェアが低い領域で、それが問題児ですね。
講師はい。問題児は成長している市場にいながらシェアが低いので、シェアを高めるには多くの資金を投入する必要があります。3つの条件をすべて満たすので、これが正解です。
受験者金のなる木はどうでしょうか。名前からすると、お金が関係しそうで少し迷いました。
講師金のなる木は、市場成長率が低く、市場シェアが高い領域です。シェアが高い時点で「市場シェアは低い」という条件に合わないので、外せます。
受験者整理すると、両方高いのが花形、成長率が低くシェアが高いのが金のなる木、成長率が高くシェアが低いのが問題児、両方低いのが負け犬、ということですね。
講師正確です。名前の印象だけで判断せず、市場成長率とシェアの高い・低いの組合せで覚えるのが確実です。特に「将来の成長」のような言葉に引っぱられて花形を選ばないよう、まず「シェアが低い」かどうかを確かめてから答えましょう。
まとめ
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)は、市場成長率と市場シェアの2つの軸で事業を4つの領域に分け、経営資源の配分を考える手法です。市場成長率が高くシェアが低い領域は「問題児」と呼ばれ、シェアを伸ばすには多くの資金投入が必要です。両方高いのが「花形」、成長率が低くシェアが高いのが「金のなる木」、両方低いのが「負け犬」です。「将来の成長」という言葉から花形を選びがちですが、花形はすでにシェアが高いので、シェアの高低を必ず確かめることが大切です。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)の4つの領域のうち、「市場シェアは低いが、市場は急成長している」領域の名前を答える問題です。
解き方の考え方
PPMでは、縦軸に市場成長率、横軸に市場シェアをとり、それぞれの高い・低いの組合せで事業を4つの領域に分けます。問題文の手がかりは「シェアは低い」「急成長市場」「多くの資金投入が必要」の3つです。まず市場成長率が高く市場シェアが低い組合せを探します。次に、その領域ではシェアを伸ばすために投資が必要だという性質と合っているかを確かめます。両方を満たす領域が正解です。
選択肢ごとの解説
- ×ア 金のなる木アの「金のなる木」は、市場成長率が低く、市場シェアが高い領域です。シェアが高いので、問題文の「市場シェアは低い」という条件に合いません。
- ×イ 花形イの「花形」は、市場成長率と市場シェアがともに高い領域です。急成長市場という点は合っていますが、すでにシェアが高いので「シェアは低い」という条件に合いません。
- ×ウ 負け犬ウの「負け犬」は、市場成長率と市場シェアがともに低い領域です。シェアが低い点は合っていますが、急成長市場ではないので問題文の説明に当てはまりません。
- ○エ 問題児エの「問題児」は、市場成長率が高いのに市場シェアが低い領域です。この領域でシェアを高めるには、多くの資金を投入する必要があります。問題文の3つの条件をすべて満たすので、これが正解です。
補足
名前の印象だけで判断せず、「市場成長率」と「シェア」の高い・低いの組合せで覚えるのが確実です。「将来の成長」という言葉から花形を選びたくなりますが、花形はすでにシェアが高い領域です。「シェアが低い」という条件を必ず確かめてから答えましょう。
POINT
- PPMは、市場成長率と市場シェアという2つの軸で事業を4つの領域に分け、経営資源の配分を考える手法です。
- 市場成長率もシェアも高い領域は「花形」、市場成長率が低くシェアが高い領域は「金のなる木」です。
- 市場成長率が高くシェアが低い領域は「問題児」で、シェアを伸ばすには多くの資金投入が必要です。
- 市場成長率もシェアも低い領域は「負け犬」です。
