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事業ごとの独立採算を担う組織形態はどれかを見分ける

ITパスポート試験 令和7年度 問15 / 企業活動 › 経営・組織論

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令和7年度 問15

事業運営における意思決定の迅速化,組織の独立採算の推進を目的とし,一つの企業の中に事業領域ごとに独立した組織を設置する組織形態はどれか。

  1. ア

    カンパニー制組織

  2. イ

    機能別組織

  3. ウ

    プロジェクト組織

  4. エ

    マトリックス組織

会話形式の解説

講師講師
今回は組織形態の問題です。問題文の「事業領域ごと」「独立採算」「一つの企業の中」という3つの言葉が手がかりになります。独立採算とは、組織ごとに自分たちの損益に責任を持つことです。
受験者受験者
選択肢にカタカナの組織名が並んでいて、私はプロジェクト組織とマトリックス組織のイメージがあいまいです。事業ごとに分けるなら、どれも当てはまりそうに見えてしまいます。
講師講師
そういうときは、各組織が何を基準に区切られているかを比べると整理しやすくなります。まず機能別組織は、営業・製造・経理といった仕事の種類、つまり職能で部門を分ける形態です。職能別組織とも呼ばれます。
受験者受験者
区切りが事業ではなく職能なので、事業ごとの独立採算という条件には合わないということですね。
講師講師
そのとおりです。次にプロジェクト組織は、特定の目的のために一時的に人を集めて編成し、目的を達成したら解散する組織です。
受験者受験者
期間が限られているなら、ずっと続く事業を独立採算で運営する形とは性格が違いますね。
講師講師
はい。マトリックス組織は、機能別の指揮系統と、事業別またはプロジェクト別の指揮系統を組み合わせた形態です。縦と横の2つの軸を持つので、一人の社員が複数の上司から指示を受け、命令系統が複雑になりやすいのが特徴です。
受験者受験者
事業別の軸も含まれているので迷いましたが、2つの軸を組み合わせる仕組みであって、事業単位で採算を独立させる仕組みではないということですね。
講師講師
そこが紛らわしい点です。残るカンパニー制組織は、社内の事業単位を一つの会社に見立てて運営させる形態です。各組織が独立採算で損益の責任を負い、判断を素早くして経営責任をはっきりさせることを狙います。
受験者受験者
意思決定の迅速化、独立採算、一つの企業の中に事業ごとの組織を置くという条件にすべて当てはまるので、正解はカンパニー制組織ですね。
講師講師
正解です。補足すると、カンパニー制は事業部制より独立性を高めた形とされるので、事業部制との違いを問われることも考えられます。また、カンパニー制の各組織はあくまで社内の組織です。実際に別会社をつくる分社化とは区別して覚えておくと安心です。

まとめ

事業運営の意思決定を速め、独立採算を進めるために、一つの企業の中に事業領域ごとの独立した組織を置く形態はカンパニー制組織です。機能別組織は営業・製造・経理などの職能で部門を分ける形態で、事業ごとの独立採算とは区切りの基準が違います。プロジェクト組織は目的を達成すると解散する一時的な組織です。マトリックス組織は2つの指揮系統を組み合わせるため、一人の社員に上司が複数いる状態になります。カンパニー制の各組織は社内の組織なので、別会社をつくる分社化とは区別して覚えます。

解答・解説

正解はアです

この問題のテーマ

社内に事業ごとの独立した組織を置き、それぞれに採算の責任を持たせる組織形態の名前を問う問題です。代表的な4つの組織形態を区別できるかが問われています。

解き方の考え方

まず問題文から手がかりとなる言葉を拾います。「事業領域ごと」「独立採算」「一つの企業の中」の3つです。次に、各選択肢が組織を何で区切るかを考えます。職能で分けるのか、目的を果たすまでの期間だけ組むのか、縦と横の2つの軸を組み合わせるのかを確認すれば、事業単位で損益を負う形態は一つに絞れます。

選択肢ごとの解説

  1. ○ア  カンパニー制組織
    カンパニー制組織は、社内の事業単位を一つの会社に見立てて運営させる形態です。各組織が独立採算で損益の責任を負い、判断を素早くして経営責任をはっきりさせることを狙います。問題文が挙げる条件にすべて当てはまるため、これが正解です。
  2. ×イ  機能別組織
    機能別組織(職能別組織ともいいます)は、営業・製造・経理といった仕事の種類ごとに部門を分ける形態です。区切りの基準が事業ではなく職能なので、事業ごとの独立採算という条件には合いません。
  3. ×ウ  プロジェクト組織
    プロジェクト組織は、特定の目的のために一時的に人を集めて編成し、目的を達成したら解散する組織です。期間を限った体制なので、恒常的な事業を独立採算で営む形態とは性格が異なります。
  4. ×エ  マトリックス組織
    マトリックス組織は、機能別の指揮系統と事業別またはプロジェクト別の指揮系統を組み合わせた形態です。一人の社員が複数の上司から指示を受けるため、命令系統が複雑になりやすいのが特徴です。事業単位で採算を独立させる仕組みではありません。

補足

カンパニー制は事業部制をさらに進めた形と説明されることが多く、両者の違いを問う出題も考えられます。また、カンパニー制の各組織はあくまで社内の組織なので、実際に別会社をつくる分社化とは区別して覚えておくと安心です。

POINT

  • 「独立採算」「事業領域ごと」「社内に設置」という言葉がそろったら、カンパニー制組織を選びます。
  • 機能別組織は営業・製造・経理などの職能で部門を分ける形態で、職能別組織とも呼ばれます。
  • プロジェクト組織は目的を達成すると解散する、一時的な組織です。
  • マトリックス組織は2つの指揮系統を併せ持つため、一人に上司が複数いる状態になります。

※出典:令和7年度 ITパスポート試験 問15