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「デジタル」で始まる4つのIT用語はどう見分ける

ITパスポート試験 令和5年度 問11 / 企業活動 › 経営・組織論

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令和5年度 問11

IoTやAIといったITを活用し,戦略的にビジネスモデルの刷新や新たな付加価値を生み出していくことなどを示す言葉として,最も適切なものはどれか。

  1. ア

    デジタルサイネージ

  2. イ

    デジタルディバイド

  3. ウ

    デジタルトランスフォーメーション

  4. エ

    デジタルネイティブ

会話形式の解説

講師講師
今回は「デジタル」で始まる用語が4つ並ぶ問題です。問題文の「ビジネスモデルの刷新」「新たな付加価値」「戦略的」という3つの言葉に注目してください。
受験者受験者
選択肢の名前が似ていて混乱しそうです。IoTやAIと書いてあるので、技術そのものを表す言葉を探せばいいのでしょうか。
講師講師
そこが引っかけやすいところです。IoTやAIは手段として挙がっているだけです。問われているのは、ITを使って何をするか、つまり目的のほうです。それぞれの用語が「表示媒体」「格差」「変革」「世代」のどれを指すか、順に見ていきましょう。
受験者受験者
デジタルサイネージは、駅などにある電子の広告画面のことだと思います。
講師講師
その理解で合っています。ディスプレイに情報や広告を表示する電子的な媒体で、電子看板とも呼ばれます。表示内容を遠隔から、あるいはリアルタイムで更新でき、動画も流せるのが特徴です。ただ、これは情報を見せる道具の名前なので、ビジネスモデルを変えるという意味はありません。
受験者受験者
デジタルディバイドの「ディバイド」は、分かれるという意味でしょうか。
講師講師
はい。情報通信技術を使える人と使えない人の間に生じる格差のことで、「情報格差」と訳されます。この格差が待遇・貧富・機会の格差にもつながることが問題とされています。社会問題を表す言葉なので、企業の戦略的な変革とは違います。
受験者受験者
デジタルネイティブは、小さいころからスマホやネットがある環境で育った人たちのことですよね。そうすると、残るデジタルトランスフォーメーションが答えになりそうです。
講師講師
そのとおりです。デジタルネイティブは、幼いころからPCやインターネットに親しんで育った世代を指すので、個人や世代の特徴を表す言葉です。デジタルトランスフォーメーション、略してDXは、デジタル技術とデータを使ってビジネスモデルなどを変革し、新たな価値の創出や競争上の優位性の確立を目指す取組で、問題文の説明と一致します。
受験者受験者
「トランスフォーメーション」は変革という意味なので、「刷新」という言葉と結び付けて覚えればよさそうです。変革するのはビジネスモデルだけですか。
講師講師
ビジネスモデルだけでなく、製品・サービス、業務、組織、企業文化まで含まれます。もう一つ、DXと紛らわしい言葉に、紙の情報を電子化する「デジタイゼーション」と、デジタル化で業務を効率化する「デジタライゼーション」があります。どちらも部分的なデジタル化にとどまる点でDXとは区別されます。
受験者受験者
問題文に「刷新」「変革」「新たな価値」とあればDXで、「電子化」や「効率化」だけなら別の用語を疑えばいいのですね。
講師講師
その見分け方で十分です。カタカナ語は後半の単語の意味、つまり看板、分断、変革、生まれつきの人、をつかんでおくと、選択肢が似ていても迷いにくくなります。

まとめ

ITを活用してビジネスモデルを刷新し、新たな付加価値を生み出す取組を指す言葉は、デジタルトランスフォーメーション(DX)です。デジタルサイネージは情報や広告を表示する電子的な媒体、デジタルディバイドはITを使える人と使えない人の間の情報格差、デジタルネイティブは幼いころからデジタル機器に親しんで育った世代を指します。問題文のIoTやAIは手段にすぎず、目的が「変革と価値の創出」であることがDXを選ぶ決め手です。電子化のデジタイゼーションや効率化のデジタライゼーションは、部分的なデジタル化にとどまる点でDXと区別されます。

解答・解説

正解はウです

この問題のテーマ

「デジタル」で始まるよく似たIT用語の中から、ITを使ってビジネスモデルを戦略的に変え、新しい価値を生み出す取組を指す言葉を選ぶ問題です。

解き方の考え方

問題文のキーワードは「ビジネスモデルの刷新」「新たな付加価値」「戦略的」の3つです。各選択肢の用語が「表示媒体」「格差」「変革」「世代」のうち何を指すのかを順に確かめ、企業の変革を表す語を選びます。IoTやAIは変革のための手段として挙げられているだけなので、技術名に引きずられず、目的が何かに注目すると判断しやすくなります。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  デジタルサイネージ
    アのデジタルサイネージは、ディスプレイなどに情報や広告を表示する電子的な媒体のことです。表示内容を遠隔から、あるいはリアルタイムで更新でき、動画も流せる点が特徴です。ただし、これは情報を見せるための道具を指す言葉で、ビジネスモデル全体を変えるという意味はありません。
  2. ×イ  デジタルディバイド
    イのデジタルディバイドは、情報通信技術を使える人と使えない人の間に生じる格差のことで、「情報格差」と訳されます。この格差が待遇・貧富・機会の格差にもつながる点が問題とされます。社会問題を表す言葉なので、企業の戦略的な変革を指すものではありません。
  3. ○ウ  デジタルトランスフォーメーション
    ウのデジタルトランスフォーメーション(DX)は、デジタル技術とデータを活用してビジネスモデルなどを変革する取組です。新たな価値の創出や競争上の優位性の確立を目指すもので、問題文の説明と一致します。変革の対象はビジネスモデルだけでなく、製品・サービス、業務、組織、企業文化にも及びます。
  4. ×エ  デジタルネイティブ
    エのデジタルネイティブは、幼いころからPCやインターネットなどに親しんで育った世代を指す言葉です。個人や世代の特徴を表す語なので、企業がビジネスモデルを刷新する取組とは関係がありません。

補足

DXと紛らわしい言葉に、紙の情報を電子化する「デジタイゼーション」と、デジタル化で業務を効率化する「デジタライゼーション」があります。これらは部分的なデジタル化にとどまり、ビジネスモデルや組織そのものを変えるDXとは区別されます。問題文に「刷新」「変革」「新たな価値」とあればDX、「電子化」や「効率化」だけであれば別の用語、と見分けるのが目安です。

POINT

  • DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術とデータを使ってビジネスモデルや組織などを変革し、新たな価値や競争上の優位性を生み出す取組です。
  • デジタルサイネージは、情報や広告を表示する電子的な媒体(電子看板)のことです。
  • デジタルディバイドは、ITを使える人と使えない人の間の情報格差のことです。
  • デジタルネイティブは、幼いころからデジタル機器やインターネットに親しんで育った世代のことです。
  • DXではIoTやAIは手段にすぎず、目的は変革と価値の創出である点を押さえておきましょう。

※出典:令和5年度 ITパスポート試験 問11