マナビング基本情報技術者

コンデンサの電荷で記憶するメモリをDRAMの仕組みから見分ける

基本情報技術者試験 平成29年度秋期 午前 問21 / ハードウェア › ハードウェア

過去問にチャレンジ

平成29年度秋期 午前 問21

コンデンサに蓄えた電荷の有無で情報を記憶するメモリはどれか。

  1. ア

    EEPROM

  2. イ

    SDRAM

  3. ウ

    SRAM

  4. エ

    フラッシュメモリ

会話形式の解説

講師講師
今回は、半導体メモリが情報をどんな仕組みで記憶しているかを問う問題です。「コンデンサ」という言葉に注目してください。コンデンサは電気をためておける小さな部品です。
受験者受験者
「電荷」と書いてあるので、電荷を閉じ込めて記憶するフラッシュメモリかと思いました。違いますか。
講師講師
そこが引っかけになりやすいところです。フラッシュメモリもEEPROMも電荷を使いますが、ためる場所は浮遊ゲートという、周りを絶縁された電極です。コンデンサにためる方式ではありません。
受験者受験者
電荷を使うかどうかではなく、どこにためるかで区別するのですね。では、コンデンサにためるのはどのメモリですか。
講師講師
コンデンサの電荷のあるなしで0と1を区別するのはDRAMです。選択肢の中にDRAMの仲間はありそうですか。
受験者受験者
SDRAMは名前にDRAMが入っています。DRAMの一種ということでしょうか。
講師講師
そのとおりです。SDRAMはクロック信号、つまり動作のタイミングを合わせる信号に同期して動くDRAMです。記憶の仕組みはDRAMと同じなので、問題の条件に当てはまります。
受験者受験者
SRAMも名前が似ていて迷いました。SRAMはコンデンサを使わないのですか。
講師講師
SRAMはフリップフロップ回路という、二つの安定した状態のどちらかを保ち続ける回路で記憶します。コンデンサは使いません。DRAMのように電荷が漏れて失われることがないので、リフレッシュも不要です。
受験者受験者
リフレッシュというのは、DRAMで電荷が減っていくのを補うための処理ですか。
講師講師
はい。コンデンサの電荷は時間がたつと失われるので、DRAMは定期的に読み出して書き直すリフレッシュが必要です。これがSRAMとの大きな違いです。
受験者受験者
まとめると、コンデンサで記憶するのはDRAM系のSDRAM、SRAMはフリップフロップ回路、EEPROMとフラッシュメモリは浮遊ゲート、ということですね。
講師講師
その整理で大丈夫です。あわせて、DRAMとSRAMはどちらも電源を切ると内容が消える揮発性、EEPROMとフラッシュメモリは電源を切っても残る不揮発性だと覚えておきましょう。「コンデンサ」「リフレッシュが必要」「揮発性」ならDRAM系、「不揮発性」「書換え」なら浮遊ゲート系と結び付けると、問われ方が変わっても判断しやすくなります。

まとめ

コンデンサに電荷があるかないかで情報を記憶するのはDRAMで、クロックに同期して動くDRAMであるSDRAMが正解です。SRAMはフリップフロップ回路で記憶するため、コンデンサを使わず、リフレッシュもいりません。EEPROMとフラッシュメモリも電荷を使いますが、ためる場所は浮遊ゲートで、電源を切っても内容が残る不揮発性メモリです。「電荷」だけで判断せず、電荷をためる場所と、揮発性か不揮発性かで見分けることが大切です。

解答・解説

正解はイです

この問題のテーマ

半導体メモリがどのような仕組みで情報を記憶しているかを問う問題です。コンデンサに電荷をためて記憶する方式が、どのメモリに当たるかを見分けます。

解き方の考え方

まず、コンデンサの電荷で1ビットを記憶するのはDRAMだという点を押さえます。次に、選択肢の中からDRAMの仲間を探します。SDRAMは名前に「DRAM」が入っているとおり、クロックに同期して動くDRAMです。そのほかの選択肢は、フリップフロップ回路や浮遊ゲートといった別の仕組みで記憶するので、当てはまりません。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  EEPROM
    EEPROMは、浮遊ゲートの中に電荷を閉じ込めて記憶します。電荷を使う点は同じですが、コンデンサにためる方式ではありません。電源を切っても内容が残る不揮発性メモリで、電気的に書き換えられるのが特徴です。
  2. ○イ  SDRAM
    SDRAMは、クロック信号に合わせて動作するDRAMです。記憶の仕組みはDRAMと同じで、コンデンサに電荷があるかないかで0と1を区別します。したがって、問題の条件に当てはまるのはこのSDRAMです。
  3. ×ウ  SRAM
    SRAMは、フリップフロップ回路の状態で情報を保持します。コンデンサは使わないため、問題の条件には合いません。電荷が自然に失われることがないので、リフレッシュも不要です。
  4. ×エ  フラッシュメモリ
    フラッシュメモリは、EEPROMと同じく浮遊ゲートに電荷をためて記憶する不揮発性メモリです。電源を切っても内容は消えませんが、コンデンサ方式ではないので当てはまりません。

補足

「電荷」という言葉だけを手がかりにすると、浮遊ゲートに電荷をためるEEPROMやフラッシュメモリと区別がつかなくなります。「コンデンサ」「リフレッシュが必要」「揮発性」という語が出てきたらDRAM系、「不揮発性」「書換え」とあれば浮遊ゲート系、と結び付けて覚えると判断しやすくなります。

POINT

  • DRAMはコンデンサの電荷の有無で記憶し、SDRAMはクロックに同期して動くDRAMの一種です。
  • コンデンサの電荷は時間がたつと失われるため、DRAMには定期的なリフレッシュが必要です。
  • SRAMはフリップフロップ回路で記憶するので、リフレッシュはいりません。
  • EEPROMとフラッシュメモリは浮遊ゲートに電荷を閉じ込めて記憶する不揮発性メモリです。
  • DRAMとSRAMはどちらも揮発性で、電源を切ると記憶内容が消えます。

※出典:平成29年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問21