マナビング基本情報技術者

アクチュエータの機能はどれか、センサとの違いを変換の向きで整理

基本情報技術者試験 平成29年度秋期 午前 問22 / ハードウェア › ハードウェア

過去問にチャレンジ

平成29年度秋期 午前 問22

アクチュエーターの機能として,適切なものはどれか。

  1. ア

    アナログ電気信号を,コンピュータが処理可能なディジタル信号に変える。

  2. イ

    キーボード,タッチパネルなどに使用され,コンピュータに情報を入力する。

  3. ウ

    コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変える。

  4. エ

    物理量を検出して,電気信号に変える。

会話形式の解説

講師講師
この問題では、アクチュエータという部品の働きを、よく似た部品と区別できるかが問われています。各選択肢を「何を受け取って、何に変えるか」という変換の向きで見ていくと判断しやすくなります。
受験者受験者
アクチュエータとセンサは、どちらも制御の話で出てくるので、私はいつも混ざってしまいます。どちらも電気信号に関係する部品ですよね。
講師講師
そこが一番の引っかけどころです。物理量、つまり温度や圧力のような測れる量を検出して電気信号に変える選択肢がありますが、これはセンサの機能です。センサは「物理量→電気信号」と変換します。
受験者受験者
では、アクチュエータはその逆向きで、「電気信号→何か」になるということですか。
講師講師
そのとおりです。アクチュエータは、コンピュータが出力した電気信号を受け取り、それを力学的な運動に変えます。モータが回ったり、シリンダが伸び縮みしたりするのが具体例です。なので、出口が「運動」になっている選択肢が正解です。
受験者受験者
アナログ電気信号をディジタル信号に変える選択肢も、「電気信号を変える」なので少し迷いました。
講師講師
確かめるべきは、変換したあとに何が出てくるかです。その説明はA/Dコンバータの機能で、入力も出力も電気信号です。変わるのは信号の形式だけで、物を動かしてはいません。
受験者受験者
キーボードやタッチパネルで情報を入力するという選択肢は、入力装置の説明なので外してよいですか。
講師講師
はい。人の操作をコンピュータに取り込む入力側の機能です。アクチュエータは入力装置ではなく、コンピュータの出力を受けて動作する側なので、当てはまりません。
受験者受験者
整理すると、センサは物理量を電気信号に、A/Dコンバータはアナログ信号をディジタル信号に、入力装置は人の操作をコンピュータへ、アクチュエータは電気信号を運動に変える、ということですね。
講師講師
よく整理できています。制御の仕組みは、センサで状態を測り、コンピュータが判断し、アクチュエータで動かす、という流れで捉えると覚えやすいです。センサは入口、アクチュエータは出口と押さえておくと、取り違えを防げます。代表例としては、DC/ACモータ、サーボモータ、ステッピングモータ、油圧・空気圧シリンダがあります。

まとめ

アクチュエータは、コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変える装置で、モータやシリンダが代表例です。物理量を電気信号に変えるセンサとは、変換の向きが逆になっています。アナログ信号をディジタル信号に変えるのはA/Dコンバータで、キーボードやタッチパネルは入力装置です。制御は「センサで測る→コンピュータが判断する→アクチュエータで動かす」の流れで捉え、センサは入口、アクチュエータは出口と覚えると選択肢を見分けやすくなります。

解答・解説

正解はウです

この問題のテーマ

アクチュエータの働きを、センサやA/D変換器、入力装置といった似た部品と区別できるかを問う問題です。

解き方の考え方

各選択肢を「何を何に変えるか」という変換の向きで整理すると判断しやすくなります。アクチュエータは、コンピュータからの電気信号を受け取り、それを機械的な動きにして外の世界に働きかける部品です。そのため、出口が「運動」になっている選択肢を探します。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  アナログ電気信号を,コンピュータが処理可能なディジタル信号に変える。
    アのアナログ信号をディジタル信号に変える説明は、A/Dコンバータの機能です。入力も出力も電気信号で、変わるのは信号の形式だけです。物を動かすわけではないため、アクチュエータの説明には当たりません。
  2. ×イ  キーボード,タッチパネルなどに使用され,コンピュータに情報を入力する。
    イのキーボードやタッチパネルで情報を入力する説明は、人の操作をコンピュータに取り込む入力側の機能です。アクチュエータが受け持つのは出力側で、これとは働く向きが逆です。
  3. ○ウ  コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変える。
    ウの、コンピュータが出力した電気信号を力学的な運動に変えるという説明は、アクチュエータの定義そのものです。モータが回ったりシリンダが伸び縮みしたりするのが、この変換の具体例です。
  4. ×エ  物理量を検出して,電気信号に変える。
    エの、物理量を検出して電気信号に変える説明は、センサの機能です。センサは「物理量→電気信号」、アクチュエータは「電気信号→運動」と変換し、向きがちょうど逆になっています。

補足

制御の仕組みは、センサで状態を測り、コンピュータが判断し、アクチュエータで動かす、という流れで捉えると整理しやすくなります。センサは入口、アクチュエータは出口と覚えておくと、選択肢の取り違えを防げます。

POINT

  • アクチュエータは、電気信号を力学的な運動に変える装置です。
  • センサは物理量を電気信号に変える装置で、アクチュエータとは変換の向きが逆です。
  • アナログ信号をディジタル信号に変えるのはA/Dコンバータの役割です。
  • アクチュエータの代表例には、DC/ACモータ、サーボモータ、ステッピングモータ、油圧・空気圧シリンダがあります。

※出典:平成29年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問22