マナビング基本情報技術者

バーンダウンチャートの縦軸と横軸、何を確認する図か

基本情報技術者試験 令和8年度 問12 / ソフトウェア開発管理技術 › 開発プロセス・手法

過去問にチャレンジ

令和8年度 問12

バーンダウンチャートの使い方として,適切なものはどれか。

  1. ア

    縦軸を完成した成果物の総量,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って完成した成果物の総量が増加する様子を確認する。

  2. イ

    縦軸を残課題の総数,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って残課題の総量が増減する様子を確認する。

  3. ウ

    縦軸を残作業の量,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って残作業の量が減少する様子を確認する。

  4. エ

    縦軸を延べ工数,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って延べ工数が増加する様子を確認する。

会話形式の解説

講師講師
今回はバーンダウンチャートの問題です。どの選択肢も縦軸と横軸の組合せで説明しているので、縦軸に何をとっているかに注目して読みましょう。
受験者受験者
名前は聞いたことがありますが、図の形は思い浮かびません。横軸はどの選択肢も時間なので、縦軸で見分ければよいのですね。
講師講師
そうです。手がかりは名前にあります。「バーンダウン」は燃え尽きて減っていくという意味です。何が減っていく図だと思いますか。
受験者受験者
減っていくものなら、まだ残っている作業でしょうか。完成した成果物の総量が増えていくという説明は、向きが逆に見えます。
講師講師
その読み方で合っています。完成した成果物の総量が時間とともに増えていく様子を見る図は、バーンアップチャートといいます。名前も向きも逆の図なので、混同しないようにしましょう。
受験者受験者
延べ工数が増加していく様子を見るという説明も、増えていく量なので外してよいですか。
講師講師
外してかまいません。延べ工数は、これまでに投入した作業時間を累積したものです。残作業量ではないので、累積工数の推移を表すグラフの説明になります。
受験者受験者
残りは、残課題の総数を縦軸にする説明と、残作業の量を縦軸にする説明です。どちらも「残り」なので迷います。
講師講師
ここが一番紛らわしいところです。課題の件数だと、課題ごとの作業の規模の違いを表せません。大きな課題が1件残っているのと、小さな課題が1件残っているのとでは、残りの作業量はまったく違いますよね。
受験者受験者
件数が同じでも作業量は同じとは限らないということですね。それなら、残作業の量を縦軸にして減っていく様子を見る説明が正解だと思います。
講師講師
はい、それが正解です。ちなみに、残課題の説明には「増減する」と書かれていますね。そこが誤りの理由だと考えましたか。
受験者受験者
正直、そう考えていました。バーンダウンなら減る一方のはずだと思ったからです。
講師講師
実は、範囲の変更や作業の追加があると、バーンダウンチャートでも残作業量が一時的に増えることがあります。ですから「増減」という言い方自体は誤りとは言えません。誤りの本質は、縦軸が課題の件数になっている点です。
受験者受験者
なるほど。縦軸は残作業の量、横軸は時間で、残作業が減っていく様子を見る図だと整理できました。
講師講師
よく整理できています。実際の使い方も補足しておきます。開始時の作業量から終了日のゼロまでを結ぶ理想線を引き、実績線と比べます。実績線が理想線より上にあれば遅れ、下にあれば予定より進んでいると読み取れます。残作業量の単位には、作業時間、タスク数、ストーリーポイントなどが使われます。

まとめ

バーンダウンチャートは、縦軸に残作業の量、横軸に時間をとり、残作業が減っていく様子を確認する図です。完成した成果物の総量が増えていく様子を見る図はバーンアップチャートで、向きが逆です。延べ工数は投入した作業時間の累積であり、残作業量ではありません。課題の件数では課題ごとの作業規模の違いを表せないため、縦軸を残課題の総数とする説明も当てはまりません。実際には理想線と実績線を比べ、実績線が上なら遅れ、下なら予定より進んでいると判断します。

解答・解説

正解はウです

この問題のテーマ

プロジェクト管理で使うバーンダウンチャートの縦軸・横軸と、何を確認するための図かを問う問題です。

解き方の考え方

名前の「バーンダウン(燃え尽きて減っていく)」から考えると、残っている作業が時間とともに減っていく様子を表す図だとわかります。各選択肢では、まず縦軸が「残作業の量」になっているかを確認します。縦軸が完成量や累積工数のように増えていく量になっている選択肢は外せます。残る選択肢では、縦軸が「作業の量」なのか「課題の件数」なのかの違いに注意して選びます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  縦軸を完成した成果物の総量,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って完成した成果物の総量が増加する様子を確認する。
    完成した成果物の総量が時間とともに増えていく様子を見る図は、バーンアップチャートです。バーンダウンチャートの縦軸は完成量ではなく残作業量なので、アの完成量を積み上げる説明は当てはまりません。
  2. ×イ  縦軸を残課題の総数,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って残課題の総量が増減する様子を確認する。
    イは縦軸を「残課題の総数」としていますが、バーンダウンチャートの縦軸は残作業の量です。課題の件数では、課題ごとの作業規模の違いを表せないため、件数が残作業量を正しく表すとは限りません。
  3. ○ウ  縦軸を残作業の量,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って残作業の量が減少する様子を確認する。
    縦軸を残作業の量、横軸を時間として、プロジェクトの進行に伴って残作業が減っていく様子を確認するという説明は、バーンダウンチャートの定義に合っています。
  4. ×エ  縦軸を延べ工数,横軸を時間とし,プロジェクトが進むに従って延べ工数が増加する様子を確認する。
    延べ工数は、これまでに投入した作業時間を累積したものです。残作業量ではないので、エの延べ工数が増加していく様子を見る説明はバーンダウンチャートに当てはまりません。累積工数の推移を表すグラフの説明です。

補足

残作業量の単位には、作業時間、タスク数、ストーリーポイントなどが使われます。範囲の変更や作業の追加があると、残作業量が一時的に増えることもあります。そのため、イの誤りの理由は「増減」という言い方ではなく、縦軸が課題の件数になっている点にあると理解しておくと、似た問題で迷いにくくなります。

POINT

  • バーンダウンチャートは、縦軸に残作業量、横軸に時間をとり、残作業が減っていく様子を確認する図です。
  • 開始時の作業量から終了日のゼロまでを結ぶ理想線を引き、実績線と比べて進み具合を判断します。
  • 実績線が理想線より上にあれば遅れ、下にあれば予定より進んでいると読み取れます。
  • 完成量が増えていく様子を示す図はバーンアップチャートで、バーンダウンチャートとは逆向きの図です。

※出典:令和8年度 基本情報技術者試験 科目A 問12