コーポレートブランドの目的は何を高めることか
ITパスポート試験 平成31年度春期 問21 / 企業活動 › 経営・組織論
過去問にチャレンジ
コーポレートブランドを高める目的として,最も適切なものはどれか。
- ア
企業が有する独自のスキルや技術に基づいて,競合他社では提供が不可能な価値を顧客にもたらすことである。
- イ
企業名などから製品やサービスの品質イメージを連想させることで競争優位性をもたらすことである。
- ウ
経営者や企業が社会に対して,企業の普遍的な価値観,企業活動の基本的な考え方を公表して,ステークホルダの共感を得ることである。
- エ
流通業者の主導権のもとで製造業者などと連携して開発し,生産される独自ブランドの商品を低価格で販売することである。
会話形式の解説
講師企業に関わる説明が並んでいます。何を高めようとしているかに注目しましょう。
受験者独自の技術で顧客に価値を届けるのも、企業の評価を高めそうです。
講師それは企業の中核的な能力を表すコアコンピタンスの説明です。ここで問われているのは、企業名に結び付く品質の印象です。
受験者企業名から製品やサービスの品質を期待できる、という説明が当てはまりますか。
講師はい。企業への評価や信頼が製品やサービスにも及び、選ばれる理由になれば、競争上の強みにつながります。
受験者価値観を社会に示して共感を得る説明も、企業全体に関係しますよね。
講師関係はありますが、そちらは価値観や活動方針の公表に焦点があります。企業名から生まれる品質の印象を競争力につなげる説明とは違います。
受験者流通業者が主導する独自商品は、企業全体のブランドとは別ですか。
講師はい。それはプライベートブランドという商品の説明です。
受験者独自の能力、価値観の表明、商品のブランドを区別して、企業名による品質イメージに注目すればよいのですね。
講師そのとおりです。「企業に関わる」という共通点だけで選ばず、何を高める目的なのかを確かめましょう。
まとめ
コーポレートブランドは、企業全体への評価や信頼に関わります。企業名から製品やサービスの品質を連想してもらい、それを競争上の強みにつなげる説明が正解です。独自の能力による価値の提供はコアコンピタンス、流通業者が主導する独自商品はプライベートブランドの説明です。価値観の公表も、品質イメージを競争力につなげる目的とは区別します。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
コーポレートブランドを高める目的を、企業の能力や理念、商品のブランドとの違いから見分ける問題です。
解き方の考え方
コーポレートブランドは、企業全体に対する評価や信頼に関わります。企業名を見て製品やサービスの品質を期待でき、その印象が競争上の強みにつながる説明を選びます。
選択肢ごとの解説
- ×ア 企業が有する独自のスキルや技術に基づいて,競合他社では提供が不可能な価値を顧客にもたらすことである。独自のスキルや技術を使って顧客に価値を提供する説明です。これは企業の強みとなる中核的な能力、すなわちコアコンピタンスを指します。企業名から生まれる品質の印象を高める目的とは異なります。
- ○イ 企業名などから製品やサービスの品質イメージを連想させることで競争優位性をもたらすことである。企業名から製品やサービスの品質を連想してもらう説明です。企業への評価や信頼が個々の製品やサービスにも及べば、選ばれる理由となり、競争上の優位につながります。コーポレートブランドを高める目的に合っています。
- ×ウ 経営者や企業が社会に対して,企業の普遍的な価値観,企業活動の基本的な考え方を公表して,ステークホルダの共感を得ることである。企業の価値観や活動の基本方針を社会に示す説明です。ステークホルダの共感を得ることに焦点があります。企業名に結び付く品質の印象を競争力につなげる説明ではありません。
- ×エ 流通業者の主導権のもとで製造業者などと連携して開発し,生産される独自ブランドの商品を低価格で販売することである。流通業者が主導して開発する独自商品についての説明です。これはプライベートブランドに当たります。企業全体への評価や信頼を高める目的とは区別します。
補足
「企業に関わる説明」というだけでは判断できません。能力、価値観の表明、商品のブランドのうち、何を高めようとしているかに注目すると区別しやすくなります。
POINT
- コーポレートブランドは企業全体への評価や信頼に関わります。
- 企業名から生まれる品質の印象は、製品やサービスの競争力につながります。
- 独自の能力による価値の提供は、コアコンピタンスの説明です。
- 流通業者が主導する独自商品は、プライベートブランドに当たります。
