マナビングITパスポート

システム監査人の行動は何を基準に判断するか

ITパスポート試験 令和2年度10月 問48 / システム監査 › システム監査

過去問にチャレンジ

令和2年度10月 問48

委託に基づき他社のシステム監査を実施するとき,システム監査人の行動として,適切なものはどれか。

  1. ア

    委託元の経営者にとって不利にならないように監査を実施する。

  2. イ

    システム監査を実施する上で知り得た情報は,全て世間へ公開する。

  3. ウ

    指摘事項の多寡によって報酬を確定できる契約を結び監査を実施する。

  4. エ

    十分かつ適切な監査証拠を基に判断する。

会話形式の解説

講師講師
この問題では、監査人が公正に判断できるかに注目します。委託を受けた相手への配慮も、判断を左右してはいけません。
受験者受験者
委託を受けたのなら、経営者に不利にならないよう配慮するものかと思いました。
講師講師
監査人は独立した立場で評価します。経営者に不利にならないように監査すると、公正な判断が妨げられるため不適切です。
受験者受験者
監査で分かった情報を全て公開するのも、情報を扱う上で問題がありますか。
講師講師
はい。監査で知った情報には守秘義務があり、正当な理由なく外部に開示してはいけません。全て公開する行動は不適切です。
受験者受験者
指摘が多いほど報酬が変わる契約なら、詳しく監査してもらえそうですが、判断に影響しますか。
講師講師
指摘件数に報酬が連動すると、指摘を増減させる方向に判断が偏るおそれがあります。指摘するかどうかは件数ではなく、内容の重要性を考慮して決めます。
受験者受験者
では、監査の結論は、十分かつ適切な証拠を基に出すのがよいのですね。
講師講師
そのとおりです。監査証拠は判断の裏付けです。量が十分かだけでなく、判断に使える内容かも確かめる行動が適切です。
受験者受験者
委託元の都合や報酬に左右されず、情報を守り、証拠に基づいて判断するのですね。
講師講師
はい。選択肢を読むときは、公正性・守秘義務・証拠の三つの観点で確かめると整理しやすくなります。

まとめ

システム監査人は、委託元の都合に合わせず、独立した立場で公正に評価します。監査で得た情報を正当な理由なく外部へ公開してはいけません。指摘件数に報酬が連動する契約は、判断を偏らせるおそれがあります。監査の結論は、十分な量と適切な質の証拠を基に出します。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

システム監査人に求められる公正性、守秘義務、証拠に基づく判断を問う問題です。

解き方の考え方

監査人の行動が、委託元の意向や報酬に左右されないかを確認します。次に、監査で知った情報の扱いと、結論を支える証拠の有無を比べます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  委託元の経営者にとって不利にならないように監査を実施する。
    委託元の経営者に不利にならないよう監査するのは、公正な評価を妨げます。監査人は委託元の利益ではなく、確認した事実に基づいて判断します。
  2. ×イ  システム監査を実施する上で知り得た情報は,全て世間へ公開する。
    監査で知り得た情報を全て公開することは、守秘義務に反します。正当な理由なく外部に開示してはいけません。
  3. ×ウ  指摘事項の多寡によって報酬を確定できる契約を結び監査を実施する。
    指摘件数で報酬が変わる契約では、指摘を増減させる方向に判断が偏るおそれがあります。不備を指摘するかどうかは、件数ではなく内容の重要性を考慮して決めます。
  4. ○エ  十分かつ適切な監査証拠を基に判断する。
    十分かつ適切な監査証拠を基に判断する行動は、監査の結論を支えるために必要です。証拠の量が足りているかだけでなく、判断に使える内容かも確かめます。

補足

委託を受けていても、委託元に都合のよい結論を出すことが監査人の役割ではありません。選択肢を読むときは、公正性・守秘義務・証拠の三つの観点で確認すると判断しやすくなります。

POINT

  • システム監査人は独立した立場で公正に評価します。
  • 監査で得た情報には守秘義務が伴います。
  • 報酬が指摘件数に連動すると、判断が偏るおそれがあります。
  • 監査の結論には、十分な量と適切な質の証拠が必要です。

※出典:令和2年度10月 ITパスポート試験 問48