システム監査は何に基づき、どんな手順で進めるのか
ITパスポート試験 令和3年度 問38 / システム監査 › システム監査
過去問にチャレンジ
システム監査の手順に関して,次の記述中のa,bに入れる字句の適切な組合せはどれか。 システム監査は,aに基づきbの手順によって実施しなければならない。

- ア
a:監査計画 b:結合テスト、システムテスト、運用テスト
- イ
a:監査計画 b:予備調査、本調査、評価・結論
- ウ
a:法令 b:結合テスト、システムテスト、運用テスト
- エ
a:法令 b:予備調査、本調査、評価・結論
会話形式の解説
講師今回はシステム監査の進め方の問題です。空欄aは「監査を何に基づいて行うか」、空欄bは「どんな順序で進めるか」です。二つの空欄を分けて考えてみましょう。
受験者aの候補は監査計画と法令ですね。監査はルールを守っているかを確かめるものなので、法令でもよさそうに思えて迷います。
講師そこが迷いやすいところです。ただ、ここで問われているのは、個々の監査をどう実施するかです。その監査の目的や範囲、進め方を前もって決めておくのは監査計画です。なので、aには監査計画が入ります。
受験者なるほど、一回一回の監査の段取りを決めたものが監査計画なのですね。bのほうは、結合テスト・システムテスト・運用テストという選択肢もあって、システムに関わる作業なので一瞬それらしく見えました。
講師その三つは、システム開発の工程で行うテストです。監査の手順ではありません。監査は「予備調査、本調査、評価・結論」の順に進めます。
受験者予備調査と本調査はどう違うのですか。
講師予備調査では、監査対象の状況をつかみます。本調査では、結論を裏付ける監査証拠を集めます。最後に、集めた証拠をもとに評価して結論をまとめます。
受験者そうすると、aが監査計画でbがテストの組合せは、aは合っていてもbが違うのですね。
講師そのとおりです。法令とテストの組合せは、aもbも誤りです。法令と『予備調査、本調査、評価・結論』の組合せは、bは適切ですがaが誤りです。
受験者では正解は、監査計画に基づいて、予備調査、本調査、評価・結論の手順で進める組合せですね。
講師はい、それで正解です。この問題は「テスト」と「調査」を取り違えさせる引っかけです。監査の流れは「調査してから評価・結論」と覚えておくと、開発工程のテストと見分けやすくなります。
まとめ
システム監査は、あらかじめ作成した監査計画に基づいて実施します。監査は予備調査、本調査、評価・結論の順に進めます。予備調査では監査対象の状況を把握し、本調査では結論を支える監査証拠を集め、最後に評価して結論をまとめます。結合テスト・システムテスト・運用テストはシステム開発の工程で行うテストで、監査の手順ではありません。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
システム監査を、何に基づき、どんな順序で進めるかを選ぶ問題です。空欄aには実施の根拠、空欄bには監査の手順が入ります。二つを正しく組み合わせます。
解き方の考え方
最初に、空欄aと空欄bを別々に考えます。次に、aには個々の監査の目的や範囲、進め方を前もって定めたものが入ると確かめ、「監査計画」を選びます。続いて、bには監査の手順が入るので、「予備調査、本調査、評価・結論」の順になっているかを照らします。最後に、aとbの両方が合う組合せを選びます。
選択肢ごとの解説
- ×ア a:監査計画 b:結合テスト、システムテスト、運用テストaの「監査計画」は監査の実施根拠として適切です。しかし、bの結合テスト・システムテスト・運用テストはシステム開発の工程で行うテストで、監査の手順ではありません。そのため組合せとしては誤りです。
- ○イ a:監査計画 b:予備調査、本調査、評価・結論監査計画に基づいて、予備調査、本調査、評価・結論の順に進めるという組合せで、aもbも適切です。予備調査で監査対象の状況をつかみ、本調査で結論を裏付ける監査証拠を集め、最後に評価して結論をまとめます。
- ×ウ a:法令 b:結合テスト、システムテスト、運用テストaの「法令」は、個々の監査を実施する根拠としては適切ではありません。その根拠は監査計画です。bの三つのテストも開発工程のテストで監査手順ではないため、aもbも誤りです。
- ×エ a:法令 b:予備調査、本調査、評価・結論bの予備調査、本調査、評価・結論という手順は適切です。しかし、監査の目的や範囲を定めるのは監査計画なので、aを「法令」とした点が誤りです。
補足
結合テスト、システムテスト、運用テストは、どれもシステム開発に伴って行うテストで、監査の手順ではありません。監査の流れは「調査してから評価・結論」と覚えておくと、テストと見分けやすくなります。
POINT
- システム監査は、あらかじめ作成した監査計画に基づいて実施します。
- 監査は、予備調査、本調査、評価・結論の順に進めます。
- 予備調査では監査対象の状況を把握し、本調査では結論を支える監査証拠を集めます。
- 結合テスト・システムテスト・運用テストは開発工程のテストで、監査の手順とは別のものです。
