サービスデスクが二次サポートへ委ねる行為の用語を確認
ITパスポート試験 令和3年度 問44 / サービスマネジメント › サービスマネジメントシステム
過去問にチャレンジ
ITサービスマネジメントにおいて,サービスデスクが受け付けた難度の高いインシデントを解決するために,サービスデスクの担当者が専門技術をもつ二次サポートに解決を委ねることはどれか。
- ア
FAQ
- イ
SLA
- ウ
エスカレーション
- エ
ワークアラウンド
会話形式の解説
講師今回はITサービスマネジメントの用語の問題です。問題文の「二次サポートに解決を委ねる」という部分に注目してください。問われているのは、誰かに引き継ぐという動作の名前です。
受験者カタカナ語と略語が並んでいて迷いました。ワークアラウンドもインシデント対応で聞いたことがあるので、これかもしれないと思いました。
講師ワークアラウンドは、根本的な解決ができるまでの間、問題の影響を抑えるための暫定的な対処策、つまり一時しのぎの方法です。インシデント対応の場面で出てくる用語ですが、別の担当者へ引き継ぐことは意味しません。
受験者なるほど、対処のしかたであって、引継ぎの動作ではないのですね。では、SLAはどうですか。サービスデスクの話でよく一緒に出てくる気がします。
講師SLAは、サービスの水準について提供者と利用者が交わす合意です。応答時間や稼働率などの目標を取り決めるもので、インシデントを誰かに委ねる行為とは関係がありません。
受験者FAQは、よくある質問と回答をまとめたものですよね。これも資料なので、引継ぎとは違うと考えてよいですか。
講師そのとおりです。FAQは、サービスデスクが問合せに素早く答えるためや、利用者が自分で解決するために使われる資料です。残るエスカレーションが、対応が難しい案件を上位の担当者や専門の担当者へ引き継ぐことを指します。
受験者サービスデスクが一次サポートとして受け付けて、解決できないものを専門技術をもつ二次サポートへ回す、その動作がエスカレーションということですね。FAQは資料、SLAは合意、ワークアラウンドは暫定的な対処策と分けて覚えます。
講師よく整理できています。補足すると、エスカレーションは専門の担当者へ技術的に引き継ぐ場合だけでなく、判断を仰ぐために上位の管理者へ引き継ぐ場合にも使われます。ワークアラウンドと迷ったら、「解決を委ねる」という引継ぎの動作か、「影響を抑える」という対処策かで区別してください。
まとめ
サービスデスクが受け付けた難しいインシデントを、専門技術をもつ二次サポートへ委ねることをエスカレーションといいます。エスカレーションは、対応が難しい案件を上位や専門の担当者へ引き継ぐ行為で、上位の管理者へ判断を仰ぐ場合にも使われます。FAQはよくある質問と回答をまとめた資料、SLAはサービスの水準について提供者と利用者が交わす合意、ワークアラウンドは根本解決までの影響を抑える暫定的な対処策です。引継ぎの動作か、資料・合意・対処策かで見分けると迷いにくくなります。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
ITサービスマネジメントで、サービスデスクが自分では解決しにくいインシデントを、専門技術をもつ二次サポートへ引き継ぐことを何と呼ぶかを問う問題です。
解き方の考え方
問題文の要点は「難度の高いインシデント」を「二次サポートに解決を委ねる」という引継ぎの動作です。選択肢のうち、何かを引き継ぐ行為を表す用語はどれかを考えます。FAQは資料、SLAは合意、ワークアラウンドは暫定的な対処策で、どれも引継ぎの行為ではありません。上位や専門の担当者へ対応を引き継ぐ行為を指すのはエスカレーションなので、ウが正解です。
選択肢ごとの解説
- ×ア FAQアのFAQは、よく寄せられる質問とその回答をまとめたものです。サービスデスクが問合せに素早く答えるため、また利用者が自分で解決するために使われますが、二次サポートへ引き継ぐ行為を指す用語ではありません。
- ×イ SLAイのSLAは、サービスの水準について提供者と利用者が交わす合意です。応答時間や稼働率などの目標を取り決めるもので、インシデントを誰かに委ねる行為とは関係がありません。
- ○ウ エスカレーションウのエスカレーションは、対応が難しい案件を上位の担当者や専門の担当者へ引き継ぐことです。サービスデスク(一次サポート)で解決できないインシデントを、専門技術をもつ二次サポートに委ねるのは、まさにこれに当たります。
- ×エ ワークアラウンドエのワークアラウンドは、根本的な解決ができるまでの間、問題の影響を抑えるための暫定的な対処策です。インシデントへの対応のしかたの一つではありますが、別の担当者へ引き継ぐことを意味する用語ではありません。
補足
エスカレーションは、専門の担当者へ技術的に引き継ぐ場合だけでなく、判断を仰ぐために上位の管理者へ引き継ぐ場合にも使われます。ワークアラウンドもインシデント対応の場面で出てくる用語なので、「解決を委ねる」という引継ぎの動作か、「影響を抑える」という対処策かで区別すると迷いにくくなります。
POINT
- エスカレーションは、対応が難しい案件を上位や専門の担当者へ引き継ぐことです。
- サービスデスクが一次窓口となり、解決できないものを専門技術をもつ二次サポートへエスカレーションします。
- SLAはサービスの水準について提供者と利用者が交わす合意です。
- ワークアラウンドは、根本解決までの影響を抑える暫定的な対処策です。
- FAQは、よくある質問と回答をまとめたものです。
