BYODの事例はどれ?端末の持ち主と用途で見分ける
ITパスポート試験 令和4年度 問17 / システム戦略 › 業務プロセス
過去問にチャレンジ
BYODの事例として,適切なものはどれか。
- ア
会社から貸与されたスマートフォンを業務中に私的に使用する。
- イ
会社から貸与されたスマートフォンを業務で使用する。
- ウ
会社が利用を許可した私物のスマートフォンを業務で使用する。
- エ
私物のスマートフォンを業務中に私的に使用する。
会話形式の解説
講師今回はBYODという用語の意味を問う問題です。選択肢はどれもスマートフォンの使い方の例なので、「端末は誰のものか」と「何に使うか」の2点で整理していきましょう。
受験者BYODは略語なので、何の略なのかを覚えていないと迷いそうです。私はこういうアルファベットの略語の区別がとても苦手です。
講師BYODはBring Your Own Deviceの略です。「自分の端末を持ってくる」という意味で、従業員が私物の端末を職場に持ち込み、業務に使うことを指します。
受験者そうすると、条件は「私物」と「業務に使う」の2つですね。会社から貸与されたスマートフォンの2つの例は、端末が会社のものなので外れるということでしょうか。
講師そのとおりです。貸与された端末を業務中に私的に使う例は、端末が会社のもので、用途も私用なので、どちらの観点でも当てはまりません。貸与された端末を業務で使う例は、用途は業務ですが、ふつうの会社支給端末の利用です。「私物を持ち込む」という要点がありません。
受験者残りは私物の2つですね。私物を業務中に私的に使う例は「業務中」と書いてあるので、一瞬これもBYODかと思いました。
講師そこが引っかけです。大事なのは「いつ使うか」ではなく「何に使うか」です。この例では私物を私用に使っているだけで、業務には使っていません。職場に私物を持ち込んで私用に使うだけでは、BYODにはなりません。
受験者では、会社が利用を許可した私物のスマートフォンを業務で使う例が、私物と業務利用の両方を満たしているので正解ですね。
講師はい、それが正解です。BYODは組織の許可や利用ルールのもとで行われるものなので、「会社が許可した」という部分も、BYODとして運用されていることの裏付けになります。
受験者会社にとって、従業員の私物を使ってもらう利点は何でしょうか。
講師端末の調達コストや通信費を減らせる点です。一方で、管理の行き届かない端末からマルウェアに感染したり、情報が漏れたりするリスクは高まります。そのため、利用規程を整えたり、MDM、つまりモバイルデバイス管理の仕組みで端末を管理したりするのが一般的です。MDMを使えば、紛失したときに遠隔でデータを消去することもできます。
講師もう一つ、似た用語にCOPEがあります。これは会社所有の端末で私的な利用も認める方式で、BYODとは区別されます。端末の持ち主が会社か私物かで見分けると、混同しにくくなります。
まとめ
BYODはBring Your Own Deviceの略で、従業員が私物の端末を業務に使うことです。BYODかどうかは、端末の持ち主(私物か)と用途(業務か)の2点で判断します。この問題では、会社が利用を許可した私物のスマートフォンを業務で使う例だけが両方の条件を満たします。「業務中に」私物を私的に使う例は、用途が私用なのでBYODには当たりません。BYODはコスト削減につながる一方で情報漏えいなどのリスクがあるため、利用規程やMDMによる管理が一般的な対策です。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
BYOD(Bring Your Own Device)の意味を理解し、端末の使い方の事例の中からBYODに当たるものを選べるかを問う問題です。
解き方の考え方
BYODは「従業員が自分の端末を持ち込み、業務に使うこと」です。そこで、各選択肢を「端末は誰のものか(会社か私物か)」と「何に使うか(業務か私用か)」の2点で整理します。「私物」で「業務利用」という組合せになるのは1つだけで、それが正解です。会社が許可していることも、BYODとして運用されている裏付けになります。
選択肢ごとの解説
- ×ア 会社から貸与されたスマートフォンを業務中に私的に使用する。会社から貸与されたスマートフォンを私的に使う例です。端末は会社のもので私物ではないため、BYODの条件を満たしません。さらに用途も業務ではなく私用なので、2つの観点のどちらでも外れています。
- ×イ 会社から貸与されたスマートフォンを業務で使用する。会社から貸与されたスマートフォンを業務に使う例です。用途は業務ですが、端末が会社のものなので、ふつうの会社支給端末の利用にすぎません。BYODの要点である「私物を持ち込む」という部分がありません。
- ○ウ 会社が利用を許可した私物のスマートフォンを業務で使用する。会社が利用を許可した私物のスマートフォンを業務に使う例です。「私物」と「業務利用」の両方を満たしており、BYODの典型的な事例です。会社の許可とルールのもとで行われている点も、BYODの運用の形に合っています。
- ×エ 私物のスマートフォンを業務中に私的に使用する。私物のスマートフォンを業務中に私的に使う例です。端末は私物ですが、用途が私用だけで業務には使っていません。職場に私物を持ち込んで私用に使うだけでは、BYODにはなりません。
補足
選択肢の「業務中に」という言葉に引っ張られて、エを選ばないよう注意が必要です。大事なのは「いつ使うか」ではなく「何に使うか」です。BYODを導入するときは、利用規程を整えたり、MDM(モバイルデバイス管理)で端末を管理したりするのが一般的な対策です。MDMを使うと、紛失時に遠隔でデータを消去することもできます。なお、会社のものの端末で私的な利用も認める方式はCOPEと呼ばれ、BYODとは区別されます。
POINT
- BYODはBring Your Own Deviceの略で、従業員の私物端末を業務に使うことです。
- BYODかどうかは、端末の所有者(私物か)と用途(業務か)の2点で判断します。
- BYODは、組織の許可や利用ルールのもとで行われるものです。
- BYODには端末の調達コストや通信費を減らせる利点があります。一方で、管理の行き届かない端末からマルウェアに感染したり、情報が漏れたりするリスクが高まります。
