機械同士の通信を表す略語は?M2M・MRP・O2O・MOTの違い
ITパスポート試験 令和5年度 問19 / システム戦略 › 業務プロセス
過去問にチャレンジ
住宅地に設置してある飲料の自動販売機に組み込まれた通信機器と,遠隔で自動販売機を監視しているコンピュータが,ネットワークを介してデータを送受信することによって在庫管理を実現するような仕組みがある。このように,機械同士がネットワークを介して互いに情報をやり取りすることによって,自律的に高度な制御や動作を行う仕組みはどれか。
- ア
MOT
- イ
MRP
- ウ
M2M
- エ
O2O
会話形式の解説
講師今回は略語が4つ並ぶ問題です。問題文の「機械同士が」「互いに情報をやり取り」「自律的に」という3つの言葉に注目して読んでみましょう。
受験者私は最初、「在庫管理」という言葉が目に入ったので、在庫の計画に関係するMRPかなと思いました。
講師そこが一番の引っかけです。MRPはMaterial Requirements Planningの略で、日本語では資材所要量計画といいます。生産計画と部品表(製品を作るのに必要な部品の一覧)から必要な資材の量を計算し、在庫や発注、納入の管理を支える手法です。
受験者在庫に関係はあるけれど、生産管理の計画手法であって、機械同士が通信する仕組みではないということですね。
講師そのとおりです。この問題で問われているのは、在庫管理を実現している「仕組み」のほうです。自動販売機の通信機器と遠隔のコンピュータがデータをやり取りしている点に目を向けましょう。
受験者それなら、M2MのMはMachineでしょうか。「機械から機械へ」という意味に読めます。
講師正解です。M2MはMachine to Machineの略で、機器同士がネットワークを通じて情報を交換し、人の操作なしで監視や制御を行う仕組みです。自動販売機の在庫を離れた場所から把握する例は、M2Mの代表的な使い方です。
受験者O2Oも形がそっくりなので迷いました。こちらは何の略ですか。
講師O2OはOnline to Offlineの略です。Webサイトやアプリなどネット上の接点をきっかけに、顧客を実店舗へ呼び込むマーケティング施策を指します。人の購買行動にはたらきかけるものなので、機械同士の通信とは関係ありません。
受験者残りのMOTは聞き慣れない略語です。
講師MOTはManagement of Technologyの略で、技術経営のことです。技術で得た成果を事業の利益に結びつけるための経営の考え方なので、これも通信の仕組みではありません。
受験者整理すると、M2Mは機械同士の通信、MRPは資材の計画、O2Oはネットから店舗への集客、MOTは技術経営ですね。英語に戻すと区別しやすいです。
講師よくまとまっています。略語の問題は、正式名称を英語に戻すと意味を推測しやすくなります。また「〇2〇」の形をした用語は、何から何へなのかで見分けましょう。O2Oはオンラインからオフラインへ、M2Mは機械から機械へです。問題文の目立つ言葉に引っ張られず、何を問われているのかを落ち着いて確かめることが大切です。
まとめ
機械同士がネットワークを通じて情報をやり取りし、人の操作なしに監視や制御を行う仕組みはM2M(Machine to Machine)です。自動販売機の遠隔在庫管理は、M2Mの典型的な活用例です。MRPは資材所要量計画で、問題文の「在庫管理」につられて選びやすい選択肢ですが、生産管理の計画手法です。O2Oはネット上の接点から実店舗へ顧客を導く施策、MOTは技術経営を指します。略語は正式名称に戻すと見分けやすくなります。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
機械同士がネットワークで情報をやり取りし、人の操作なしに監視や制御を行う仕組みの名称を問う問題です。似た略語が並ぶ選択肢から、M2Mを見分けられるかが問われています。
解き方の考え方
問題文にある「機械同士が」「互いに情報をやり取り」「自律的に」という言葉に注目します。それから各略語の正式名称を思い出して、意味が合うものを選びます。Machine to Machine、つまり「機械から機械へ」という名前のとおりの意味を持つM2Mが当てはまります。ほかの選択肢は経営手法や生産管理、マーケティング施策の用語なので、名前を英語に戻すだけで除外できます。
選択肢ごとの解説
- ×ア MOTアのMOTはManagement of Technologyの略で、技術経営のことです。技術で得た成果を事業の利益に結びつけるための経営の考え方を指します。機器同士の通信の仕組みではないので、問題文の説明には合いません。
- ×イ MRPイのMRPはMaterial Requirements Planningの略で、資材所要量計画のことです。生産計画と部品表をもとに必要な資材の量を計算し、在庫や発注、納入の管理を支えます。問題文に「在庫管理」とあるので紛らわしいですが、MRPは生産管理の計画手法であり、機械同士が通信する仕組みではありません。
- ○ウ M2MウのM2MはMachine to Machineの略で、機器同士がネットワークを通じて情報を交換し、人の操作なしで監視や制御を行う仕組みです。自動販売機の通信機器が遠隔地のコンピュータと自動でデータをやり取りし、在庫を離れた場所から把握する例は、M2Mの代表的な使い方です。
- ×エ O2OエのO2OはOnline to Offlineの略です。Webサイトやアプリなどネット上での接点をきっかけに、顧客を実店舗へ呼び込むマーケティング施策を指します。人の購買行動にはたらきかけるものなので、機械同士の通信とは関係ありません。
補足
略語の問題は、正式名称を英語に戻すと意味が推測しやすくなります。この問題では「在庫管理」という言葉に引っ張られてMRPを選ぶ誤りが起こりやすいので、問われているのが「機械同士の通信の仕組み」である点を落ち着いて確かめましょう。また、O2OとM2Mは「〇2〇」という形が似ているため、何から何へ(オンラインからオフラインへ、機械から機械へ)なのかで区別すると覚えやすいです。
POINT
- M2MはMachine to Machineの略で、機器同士がネットワークを通じて情報を交換し、自律的に監視や制御を行う仕組みです。
- 自動販売機の遠隔在庫管理は、M2Mの典型的な活用例です。
- MOTは技術経営のことで、技術の成果を事業の利益につなげる経営を指します。
- MRPは資材所要量計画のことで、生産計画と部品表から必要な資材の量を計算する手法です。
- O2Oは、ネット上の接点から実店舗へ顧客を導く施策のことです。
