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RPAは何に使う?AIやデータ分析との区別で選ぶ

ITパスポート試験 令和5年度 問5 / システム戦略 › 業務プロセス

過去問にチャレンジ

令和5年度 問5

企業でのRPAの活用方法として,最も適切なものはどれか。

  1. ア

    M&Aといった経営層が行う重要な戦略の採択

  2. イ

    個人の嗜好に合わせたサービスの提供

  3. ウ

    潜在顧客層に関する大量の行動データからの規則性抽出

  4. エ

    定型的な事務処理の効率化

会話形式の解説

講師講師
今回はRPAの用途を問う問題です。RPAが何を自動化する技術なのかを押さえて、AIやデータ分析の役割と区別できるかどうかがポイントになります。
受験者受験者
RPAという名前は聞いたことがあります。ただ、自動化と聞くとAIと同じもののように感じてしまいます。
講師講師
RPAはRobotic Process Automationの略です。人がパソコンで行う、手順の決まった作業をソフトウェアのロボットに代わりにやらせる仕組みです。ロボットといっても、機械の体があるわけではありません。大事なのは、あらかじめ決めた手順をそのとおりに実行するという点です。
受験者受験者
手順どおりに繰り返す作業が向いているなら、定型的な事務処理の効率化が当てはまりそうです。
講師講師
そのとおりです。データの転記、伝票入力、帳票作成、集計などは、手順がはっきりしていて繰り返しが多い作業です。これらを自動化すると作業時間を短くでき、入力ミスも減らせます。どれもRPAの典型的な使い方です。
受験者受験者
行動データから規則性を見つける選択肢も、コンピュータが自動で処理するものなので迷いました。
講師講師
そこが引っかけです。大量のデータから規則性を見つけ出すのは、データマイニング(データの中から役に立つパターンを掘り出す手法)や機械学習の役割です。RPAは、分析によってパターンを発見する仕組みではありません。
受験者受験者
個人の好みに合わせたサービスの提供も、好みを読み取る必要があるのでAIの分野ということですか。
講師講師
はい。レコメンド(おすすめを表示する機能)や機械学習など、AIによるデータ分析が担う分野です。RPAは登録された手順を実行するものなので、一人ひとりの好みを読み取って処理を変えることには向いていません。
受験者受験者
M&A(企業の合併・買収)のような戦略を採用するかどうかは、そもそも手順が決まった作業ではありませんね。
講師講師
そうです。将来の予測やリスクの評価を踏まえて、人が総合的に判断する業務なので、RPAの用途には当たりません。人の総合的な判断が必要な業務や、例外の多い業務はRPAに向かないと覚えておきましょう。
受験者受験者
まとめると、定型作業の自動化はRPA、分析や学習はAI、総合的な判断は人、と分けて考えればよいのですね。
講師講師
その分け方で判断しやすくなります。補足すると、実務ではAIが判定した結果を受けて、RPAがその後の入力作業を行うような連携もあります。それでも試験では「定型作業の自動化=RPA」「分析・学習=AI」と分けて覚えておくと迷いにくいです。

まとめ

RPA(Robotic Process Automation)は、人がパソコンで行う手順の決まった作業を、ソフトウェアのロボットに代わりにやらせる仕組みです。そのため企業での適切な使い方は、データの転記や伝票入力、帳票作成、集計といった定型的な事務処理の効率化です。大量のデータから規則性を見つけることや、個人の好みに合わせたサービスの提供は、データマイニングや機械学習などAIの分野です。M&Aのような経営戦略の判断は人が総合的に行う業務で、RPAには向きません。試験では「定型作業の自動化=RPA」「分析・学習=AI」と区別して覚えておくと判断しやすくなります。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

RPA(Robotic Process Automation)とは何をする技術かを理解し、企業での適切な使い方を選ぶ問題です。AIやデータ分析と区別できるかが問われています。

解き方の考え方

まず、RPAは人がパソコンで行う決まった手順の作業をソフトウェアのロボットに代行させる仕組みだと押さえます。次に、各選択肢の活動が「手順が決まった繰り返し作業」なのか、それとも「人の総合的な判断」や「データからの学習・分析」が必要なものなのかを見分けます。手順どおりに繰り返す作業に当たる選択肢が正解になります。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  M&Aといった経営層が行う重要な戦略の採択
    M&Aのような経営戦略の採択は、決まった手順を繰り返す作業ではありません。将来予測やリスク評価を踏まえて人が総合的に判断する必要があるため、RPAの用途には当たりません。
  2. ×イ  個人の嗜好に合わせたサービスの提供
    個人の嗜好に合わせたサービスの提供は、レコメンドや機械学習などAIによるデータ分析が担う分野です。RPAは登録された手順を実行するもので、一人ひとりの好みを読み取って処理を変えることには向いていません。
  3. ×ウ  潜在顧客層に関する大量の行動データからの規則性抽出
    大量の行動データから規則性を見つけ出すのは、データマイニングや機械学習の役割です。RPAは分析によってパターンを発見する仕組みではなく、あらかじめ決めた手順をそのとおりに実行します。
  4. ○エ  定型的な事務処理の効率化
    定型的な事務処理の効率化は、RPAの代表的な活用方法です。データの転記、伝票入力、帳票作成、集計など、手順がはっきりしていて繰り返しの多い作業を自動化すれば、作業時間を短縮でき、入力ミスも減らせます。

補足

「自動化」という言葉からAIと混同しやすいので注意しましょう。RPAは決められた手順を実行する技術で、データから学習する技術ではありません。実務では、AIが判定した結果を受けてRPAが後続の入力作業を行うような連携もありますが、試験では「定型作業の自動化=RPA」「分析・学習=AI」と区別して覚えておくと判断しやすくなります。

POINT

  • RPAはRobotic Process Automationの略で、人がパソコンで行う定型作業をソフトウェアのロボットで自動化する仕組みです。
  • RPAに向いているのは、手順や判断のルールが明確で、繰り返しの多い作業です。
  • データ転記、伝票入力、請求書処理、帳票作成、集計などがRPAの典型的な適用例です。
  • データから規則性を見つける、個人の嗜好に合わせるといった処理は、RPAではなくAIや機械学習、データマイニングの分野です。
  • 人の総合的な判断が必要な業務や例外の多い業務は、RPAに向きません。

※出典:令和5年度 ITパスポート試験 問5