プロジェクト統合マネジメントは何を調整するか
ITパスポート試験 令和2年度10月 問40 / プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント
過去問にチャレンジ
プロジェクトマネジメントの活動には,プロジェクト統合マネジメント,プロジェクトスコープマネジメント,プロジェクトスケジュールマネジメント,プロジェクトコストマネジメントなどがある。プロジェクト統合マネジメントの活動には,資源配分を決め,競合する目標や代替案間のトレードオフを調整することが含まれる。システム開発プロジェクトにおいて,当初の計画にない機能の追加を行う場合のプロジェクト統合マネジメントの活動として,適切なものはどれか。
- ア
機能追加に掛かる費用を見積もり,必要な予算を確保する。
- イ
機能追加に対応するために,納期を変更するか要員を追加するかを検討する。
- ウ
機能追加のために必要な作業や成果物を明確にし,WBSを更新する。
- エ
機能追加のための所要期間を見積もり,スケジュールを変更する。
会話形式の解説
講師機能を追加する場面で、何を管理し、何と何を調整しているかに注目しましょう。
受験者計画を変更するなら、どの選択肢も統合マネジメントに見えて迷います。
講師変更の有無だけでは決まりません。納期を変えるか要員を増やすかを比べる活動は、時間と資源に関わる代替案を調整しています。これが統合マネジメントに当たるので、正解はイです。
受験者費用を見積もって予算を確保する活動も、ほかの計画に影響しそうです。
講師その選択肢で直接扱っているのは費用です。主にコストマネジメントの活動として区別します。
受験者必要な作業や成果物を明確にしてWBSを更新する場合は、何を管理していますか。
講師作業と成果物の範囲です。ここでのWBSの更新は、主にスコープマネジメントに当たります。
受験者所要期間を見積もって日程を変える選択肢は、納期が関わるので紛らわしいです。
講師その活動は作業をいつ行うかを扱うので、主にスケジュールマネジメントです。納期と要員という別の条件を比べる活動とは、着眼点が違います。
受験者同じ機能追加への対応でも、費用、範囲、日程をそれぞれ扱うのか、条件を比べて調整するのかで見分けるのですね。
講師そのとおりです。「変更」という言葉だけで判断せず、何と何を調整しているかを確かめましょう。
まとめ
計画外の機能追加で、納期の変更と要員の追加を比べて調整する活動が、プロジェクト統合マネジメントに当たります。費用の見積りと予算確保は主にコストマネジメント、作業や成果物の整理は主にスコープマネジメントです。所要期間の見積りと日程変更は主にスケジュールマネジメントに当たります。変更の有無だけでなく、何を扱い、何と何を調整するかで見分けます。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
計画外の機能追加に対し、複数の管理領域を調整するプロジェクト統合マネジメントの活動を見分ける問題です。
解き方の考え方
まず、各選択肢が何を管理しているかを確認します。費用、作業範囲、日程をそれぞれ扱う活動と、納期と要員という異なる条件を比べて調整する活動を区別します。後者に当たるイが正解です。
選択肢ごとの解説
- ×ア 機能追加に掛かる費用を見積もり,必要な予算を確保する。アの費用見積りと予算確保は、追加機能に必要なコストを扱う活動です。これは主にプロジェクトコストマネジメントに当たります。
- ○イ 機能追加に対応するために,納期を変更するか要員を追加するかを検討する。イは、機能追加に対して納期を変更するか、要員を追加するかを検討しています。時間と資源に関わる代替案を比べて調整するため、プロジェクト統合マネジメントの活動です。
- ×ウ 機能追加のために必要な作業や成果物を明確にし,WBSを更新する。ウは、追加機能に必要な作業と成果物を明確にする活動です。WBSの更新もここでは作業範囲の整理であり、主にプロジェクトスコープマネジメントに当たります。
- ×エ 機能追加のための所要期間を見積もり,スケジュールを変更する。エの所要期間の見積りと日程変更は、作業をいつ行うかに関わります。これは主にプロジェクトスケジュールマネジメントに当たります。
補足
機能追加という同じ出来事への対応でも、検討している対象によって管理領域が変わります。選択肢に「変更」があるだけで統合マネジメントと判断せず、何と何を調整しているかを確認しましょう。
POINT
- 統合マネジメントでは、複数の管理領域にまたがる条件や代替案を調整します。
- 費用の見積りと予算の確保は、コストマネジメントの活動です。
- 作業や成果物の範囲を明確にすることは、スコープマネジメントの活動です。
- 所要期間の見積りと日程の変更は、スケジュールマネジメントの活動です。
