ヘルプデスクの提供時間と応答方法をどう合意するか
ITパスポート試験 令和2年度10月 問39 / サービスマネジメント › サービスマネジメント
過去問にチャレンジ
A社のIT部門では,ヘルプデスクの可用性の向上を図るために,対応時間を24時間に拡大することを検討している。ヘルプデスク業務をA社から受託しているB社は,これを実現するためにチャットボットをB社が導入し,活用することによって,深夜時間帯は自動応答で対応する旨を提案したところ,A社は24時間対応が可能であるのでこれに合意した。合意に用いる文書として,適切なものはどれか。
- ア
BCP
- イ
NDA
- ウ
RFP
- エ
SLA
会話形式の解説
講師この問題では、ヘルプデスクの提供時間と深夜の応答方法を、どの文書で合意するかが論点です。
受験者24時間対応なら、深夜も人が応答すると考えてよいのでしょうか。
講師ここでは深夜はチャットボットによる自動応答です。24時間という提供時間と、その時間帯の応答方法を合わせて確認します。
受験者A社がサービスを利用し、B社が提供するのですね。その提供条件を合意するなら、SLAでしょうか。
講師そのとおりです。SLAは、サービスの利用者と提供者が提供条件や品質水準を定める文書です。この場合の正解はSLAです。
受験者BCPも、対応を続けることに関係しそうで迷いました。
講師BCPは緊急時に事業を継続したり、早期に復旧したりするための計画です。通常のヘルプデスクの提供条件を合意する文書ではありません。
受験者NDAはどうでしょうか。A社とB社が交わす契約という点では似ています。
講師NDAは秘密情報の取扱いを定める契約です。今回は秘密保持ではなく、サービスの提供時間と応答方法を決めています。
受験者RFPは提案に関係する文書ですよね。B社が提案した点に引っ張られそうです。
講師RFPは発注側が事業者に提案を求める文書です。ここではB社が対応方法を提案し、A社も合意しているので、提案を求める場面ではありません。
受験者提案が出たことより、何を合意するかを見るのですね。提供時間と自動応答というサービス水準なので、SLAを選びます。
講師はい。「24時間対応」だけを見て深夜も人が応答すると読み替えず、自動応答まで含めた合意として捉えましょう。
まとめ
ヘルプデスクの提供時間と応答方法は、サービスの提供条件です。利用者のA社と提供者のB社がその水準を合意する文書はSLAです。BCPは緊急時の事業継続、NDAは秘密情報の取扱い、RFPは発注側が提案を求めるための文書です。深夜の対応は人による応答ではなく、チャットボットによる自動応答です。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
ヘルプデスクの提供時間と対応方法について、利用者と提供者が合意するときに使う文書を問う問題です。
解き方の考え方
まず、A社がサービスの利用者、B社が提供者であることを押さえます。合意する内容は、対応時間を24時間に広げ、深夜はチャットボットで自動応答するという提供条件です。各文書の目的を比べ、サービス水準を定めるものを選びます。
選択肢ごとの解説
- ×ア BCPアのBCPは、緊急時に事業を継続したり早期に復旧したりするための計画です。通常のヘルプデスクの提供時間や応答方法について、A社とB社が合意する文書には当たりません。
- ×イ NDAイのNDAは、秘密情報をどう取り扱うかを定める契約です。この問題で合意したいのは情報の秘密保持ではなく、ヘルプデスクの提供条件です。
- ×ウ RFPウのRFPは、発注側が事業者に提案を求める文書です。本件ではB社が対応方法を提案し、A社も合意しているため、提案を求める文書を選ぶ場面ではありません。
- ○エ SLAエのSLAは、サービスの利用者と提供者が、提供条件や品質水準を定めるための文書です。24時間の提供と深夜の自動応答は、提供時間と応答方法に関する合意なので、SLAが適切です。
補足
「24時間対応」という言葉だけで、深夜も人が応答すると読み替えないようにします。この問題では、深夜の対応方法が自動応答であることまで含めて合意しています。
POINT
- SLAは、サービスの利用者と提供者がサービス水準を合意する文書です。
- 提供時間と応答方法は、サービスの提供条件として考えます。
- BCPは緊急時の事業継続、NDAは秘密情報の取扱いを扱います。
- RFPは発注側が事業者に提案を求めるときの文書です。
