請負契約では発注元は何を確認できるのか
ITパスポート試験 令和2年度10月 問42 / プロジェクトマネジメント › プロジェクトマネジメント
過去問にチャレンジ
情報システム開発の詳細設計が終了し,プログラミングを外部のベンダーに委託することにした。仕様,成果物及び作業の範囲を明確に定義した上で,プログラミングを委託先に請負契約で発注することにした。発注元のプロジェクトマネージャのマネジメント活動として,最も適切なものはどれか。
- ア
委託先に定期的な進捗報告を求めるとともに,完成したプログラムの品質を確認する。
- イ
委託先の作業内容を詳細に確認し,生産性の低い要員の交代を指示する。
- ウ
委託先の作業場所で,要員の出退勤を管理し,稼働状況を確認する。
- エ
委託先の要員に余力がある場合,仕様変更に伴うプログラミングの作業を担当者に直接指示する。
会話形式の解説
講師この問題では、発注元が確認する進捗や成果物と、委託先が管理する要員を分けて考えます。
受験者プロジェクトマネージャなら、委託先の作業にも細かく指示を出せると思いました。
講師請負契約では、委託先が仕事の完成を引き受け、要員の配置や作業上の指揮も担います。
受験者それなら、発注元が進捗を確かめることもできないのでしょうか。
講師委託先に定期的な進捗報告を求め、完成したプログラムの品質を確認することはできます。これが最も適切な活動です。
受験者作業が遅い要員を見つけても、交代を直接指示するのは違うのですね。
講師はい。進み具合の確認はできますが、個々の要員の配置は委託先が管理します。
受験者委託先の作業場所で出退勤を管理するのも、要員の管理に当たりますか。
講師そのとおりです。要員の勤怠管理も委託先が担うため、発注元が直接行うのは不適切です。
受験者要員に余力があっても、仕様変更の作業を担当者へ直接頼むことはできませんか。
講師直接指示はできません。仕様変更による作業は、委託先の責任者と調整します。
受験者発注元は進捗と完成したものを確認し、要員への指示や勤怠管理は委託先に任せる、と整理できます。
講師はい。委託先に報告を求めることと、その担当者へ直接指示することを混同しないのがポイントです。
まとめ
請負契約では、委託先が仕事の完成を引き受け、要員の配置や作業上の指揮を担います。発注元が委託先に進捗報告を求め、完成したプログラムの品質を確認する活動が適切です。要員の交代指示や出退勤の管理、仕様変更に伴う作業の担当者への直接指示は不適切です。仕様変更は委託先の責任者と調整します。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
請負契約でプログラミングを委託したとき、発注元が確認できることと、委託先が管理することの区別を問う問題です。
解き方の考え方
請負では、委託先が仕事の完成を引き受け、要員の配置や作業上の指揮を担います。発注元は進捗や成果物を確認できますが、委託先の要員を直接管理・指示する選択肢は除きます。
選択肢ごとの解説
- ○ア 委託先に定期的な進捗報告を求めるとともに,完成したプログラムの品質を確認する。定期的な進捗報告を委託先に求め、完成したプログラムの品質を確認するのは、発注元が行える管理です。委託先の要員への指揮には当たらないため、最も適切です。
- ×イ 委託先の作業内容を詳細に確認し,生産性の低い要員の交代を指示する。生産性を理由に要員の交代を直接指示するのは、委託先が担う要員配置に踏み込む行為です。作業の進み具合を確認することと、個々の要員を管理することを区別します。
- ×ウ 委託先の作業場所で,要員の出退勤を管理し,稼働状況を確認する。委託先要員の出退勤を発注元が直接管理するのは不適切です。要員の勤怠管理は委託先が担います。
- ×エ 委託先の要員に余力がある場合,仕様変更に伴うプログラミングの作業を担当者に直接指示する。要員に余力があっても、発注元が仕様変更に伴う作業を担当者へ直接指示することはできません。仕様変更は委託先の責任者と調整します。
補足
判断の軸は、確認の対象が成果物や進捗なのか、個々の要員なのかです。委託先に報告を求めることと、その担当者へ直接指示することを混同しないようにしましょう。
POINT
- 請負では、委託先が仕事の完成を引き受けます。
- 発注元は進捗報告を求め、成果物の品質を確認できます。
- 要員の配置・勤怠管理・作業上の指揮は委託先が担います。
- 仕様変更による作業は、委託先の責任者と調整します。
