対応時間の短縮率は全体でどう求めるか
ITパスポート試験 令和2年度10月 問43 / サービスマネジメント › サービスマネジメントシステム
過去問にチャレンジ
あるコールセンターでは,顧客からの電話による問合せに対応するオペレーターを支援するシステムとして,顧客とオペレーターの会話の音声を認識し,顧客の問合せに対する回答の候補をオペレーターのPCの画面に表示するAIを導入した。1日の対応件数は1,000件であり,問合せ内容によって二つのグループA,Bに分けた。AI導入前後の各グループの対応件数,対応時間が表のとおりであるとき,AI導入後に,1日分の1,000件に対応する時間は何%短縮できたか。

- ア
15
- イ
16
- ウ
20
- エ
24
会話形式の解説
講師全体の短縮率を求めるには、導入前の対応時間のうち、短くなったグループが占める割合に注目します。
受験者グループAは500件で全体の半分なので、30%の半分で15%だと考えました。
講師15%は件数の割合を使った計算です。表では、Aの対応時間は導入前の全体時間の80%を占めています。
受験者件数はAとBで同じでも、対応時間の割合は同じではないのですね。
講師はい。導入前の全体時間を100とすると、Aが80、Bが20です。Aの短縮分は80×30%=24になります。
受験者Bの対応時間は変わらないので、全体で短くなる時間も24ですか。
講師そのとおりです。導入後はAが56、Bが20で、合計76です。100から76への変化なので、全体の短縮率は24%です。
受験者20%はBが導入前の全体時間に占める割合で、短縮率ではないですね。
講師はい。16%でもありません。Aで短くなる時間を計算すると24で、Bには短縮分がないため、24%が正解です。
受験者割合の基準を件数ではなく導入前の時間にそろえる、と覚えます。
まとめ
導入前の全体の対応時間を100とすると、グループAは80、Bは20です。Aの時間は30%短くなるため、短縮分は80×30%=24です。Bの時間は変わらないので、1日全体の対応時間は24%短縮されます。件数の割合50%を使って15%としないよう注意します。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
一部のグループで対応時間が短くなったとき、1日全体の対応時間が何%減るかを問う問題です。
解き方の考え方
導入前の全体時間を100と置くと、グループAは80、Bは20です。導入後のAは80×(1−0.30)=56、Bは変わらず20なので、合計は76です。短縮率は(100−76)÷100×100=24%となり、正解のエと一致します。
選択肢ごとの解説
- ×ア 1515%は、Aの対応件数の割合50%に短縮率30%を掛けた値です。この問題で比べるのは件数ではなく対応時間なので、導入前にAが占める時間の割合80%を使います。
- ×イ 1616%ではありません。導入前の全体時間を100とすると、Aで短くなる時間は80×0.30=24で、Bの時間は変わらないため、全体でも24%の短縮です。
- ×ウ 2020%は、導入前の全体時間に占めるBの割合です。Bの対応時間は短縮されないので、この20%を全体の短縮率にはできません。
- ○エ 24Aは導入前の全体時間の80%を占め、その時間が30%短くなります。したがって全体の短縮率は80%×30%=24%です。
補足
各グループの件数が同じでも、対応にかかる時間まで同じとは限りません。割合の基準が「件数」か「時間」かを先に確認すると、計算の取り違えを防げます。
POINT
- 全体の時間の変化を求めるときは、各グループの件数割合ではなく、導入前の時間割合を使います。
- 時間が変わらないグループは、短縮分の計算に加えません。
- 全体の短縮率は、導入前の時間割合×そのグループの短縮率で求められます。
