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KGIとKPIの違いは?営業活動の指標をどう割り当てるか

ITパスポート試験 令和5年度 問8 / 経営戦略マネジメント › ビジネス戦略と目標・評価

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令和5年度 問8

A社の営業部門では,成約件数を増やすことを目的として,営業担当者が企画を顧客に提案する活動を始めた。この営業活動の達成度を測るための指標としてKGI(Key Goal Indicator)とKPI(Key Performance Indicator)を定めたい。本活動におけるKGIとKPIの組合せとして,最も適切なものはどれか。

令和5年度 問8の図
  1. ア

    KGI:成約件数,KPI:売上高

  2. イ

    KGI:成約件数,KPI:提案件数

  3. ウ

    KGI:提案件数,KPI:売上高

  4. エ

    KGI:提案件数,KPI:成約件数

会話形式の解説

講師講師
今回は、営業活動の達成度を測るために、KGIとKPIに成約件数と提案件数のどちらを当てるかを選ぶ問題です。問題文に書かれている「目的」と、そのために「担当者が何をするのか」の2点に注目して読んでみてください。
受験者受験者
KGIとKPIは略語が似ていて、私はいつもどちらがどちらか迷ってしまいます。
講師講師
では、まず2つの意味を整理しましょう。KGIはKey Goal Indicatorで、日本語では重要目標達成指標です。最終的な到達目標をどこまで達成できたかを数値で測ります。KPIはKey Performance Indicatorで、重要業績評価指標です。KGIの達成に向けた途中の活動や進み具合を測ります。
受験者受験者
Goalがつくほうが最終目標なのですね。この問題の目的は「成約件数を増やすこと」と書かれているので、KGIは成約件数でしょうか。
講師講師
そのとおりです。問題文に書かれた目的がそのままKGIになります。では、その目的のために営業担当者が始めた活動は何でしょうか。
受験者受験者
企画を顧客に提案する活動です。だから、KPIは提案件数になると考えました。
講師講師
はい、それが正解の組合せです。成約件数は「提案件数×成約率」と分解できるので、提案件数が増えれば成約件数も増えやすくなります。提案件数は、成約件数より先に動く指標というわけです。
受験者受験者
KGIが成約件数でKPIが売上高という組合せも、それらしく見えました。売上高も大事な数字だと思うのですが、なぜ不適切なのですか。
講師講師
売上高は、成約件数と単価で決まる結果の指標です。成約より先に動く活動量ではありませんし、提案活動をどれだけ実施したかを直接測るものでもありません。なので、この活動のKPIとしては提案件数のほうが適しています。
受験者受験者
KGIが提案件数でKPIが成約件数という組合せは、二つの役割が逆になっていますね。
講師講師
そうです。この活動で最終的に増やしたいのは成約件数なので、成約件数はKGIに置く必要があります。KGIが提案件数でKPIが売上高という組合せも、途中の活動量である提案件数を最終目標にしていて、さらに売上高も提案活動の実施状況を測る指標ではないため、どちらの割り当ても適していません。
受験者受験者
整理すると、問題文の「目的」がKGI、その目的のために担当者が行う活動の量がKPI、ということですね。
講師講師
よくまとまっています。KPIは数値で測れる形にして、定期的にモニタリングするものだということも押さえておきましょう。今回は売上高が選択肢に入っていますが、これは最終成果の数値で、担当者の活動量を測るものではありません。「担当者の活動そのものを測っているか」という視点を持つと、KPIを見分けやすくなります。

まとめ

KGI(重要目標達成指標)は最終的な到達目標の達成度を測る指標で、KPI(重要業績評価指標)はKGIの達成に向けた途中の活動や進捗を測る指標です。この問題では、目的が「成約件数を増やすこと」なのでKGIは成約件数、担当者が行う活動が「企画の提案」なのでKPIは提案件数となります。成約件数は「提案件数×成約率」と分解できるため、提案件数は成約件数より先に動く指標と考えると整理しやすくなります。売上高は成約件数と単価で決まる結果の数値で、提案活動の実施状況を直接測るものではないため、この活動のKPIには向きません。

解答・解説

正解はイです

この問題のテーマ

営業活動の成果を測る2つの指標、KGI(重要目標達成指標)とKPI(重要業績評価指標)について、成約件数と提案件数のどちらをどちらに割り当てるかを選ぶ問題です。

解き方の考え方

最初に、問題文から活動の最終目的を探します。「成約件数を増やすこと」と書かれているので、KGIは成約件数です。次に、その目的のために担当者が行う活動を探します。「企画を顧客に提案すること」なので、その活動量である提案件数がKPIです。この組合せになっているのはイだけです。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  KGI:成約件数,KPI:売上高
    KGIの成約件数は適切です。しかしKPIの売上高は、提案活動をどれだけ行ったかを直接測る指標ではありません。売上高は成約件数と単価で決まる結果の数値で、成約より先に動く活動量ではないからです。したがって、KPIには提案件数のほうが適しており、アは不適切です。
  2. ○イ  KGI:成約件数,KPI:提案件数
    成約件数をKGI、提案件数をKPIとする組合せです。成約件数は最終的な成果なのでKGIにあたります。提案件数は成果につながる日々の活動量なのでKPIにあたります。提案件数を増やせば成約件数も増える関係にあり、活動の進み具合と目標の達成度をそれぞれ測れます。したがって、イは適切です。
  3. ×ウ  KGI:提案件数,KPI:売上高
    提案件数をKGI、売上高をKPIとする組合せです。提案件数は目的を達成するための途中の活動量であり、最終目標ではないのでKGIになりません。また、売上高は提案活動の実施状況を測る指標ではないので、KPIにも適しません。したがって、ウは不適切です。
  4. ×エ  KGI:提案件数,KPI:成約件数
    提案件数をKGI、成約件数をKPIとする組合せで、本来の関係が逆になっています。この活動で最終的に増やしたいのは成約件数なので、成約件数はKGIに置く必要があります。したがって、エは不適切です。

補足

成約件数は「提案件数×成約率」と分解できます。そのため、提案件数は成約件数より先に動く指標と考えると整理しやすくなります。売上高のように重要そうな結果の数値が選択肢にあっても、「担当者の活動そのものを測っているか」という視点でKPIを見分けましょう。

POINT

  • KGI(Key Goal Indicator)は、最終的な到達目標をどこまで達成できたかを定量的に測る指標です。
  • KPI(Key Performance Indicator)は、KGIの達成に向けた途中の活動や進捗を測る指標です。
  • 問題文に書かれた「目的」がKGIになり、その目的のために行う活動の量や質がKPIになります。
  • KPIは数値で測れる形にして、定期的にモニタリングします。

※出典:令和5年度 ITパスポート試験 問8(一部改変)