利用できた時間の割合を表すサービス品質特性を見分ける
ITパスポート試験 令和7年度 問36 / サービスマネジメント › サービスマネジメント
過去問にチャレンジ
合意したサービス提供時間帯のうち,実際に顧客がITサービスを利用できた時間の割合で表されるものはどれか。
- ア
可用性
- イ
機能性
- ウ
効率性
- エ
使用性
会話形式の解説
講師今回はITサービスの品質を表す特性の問題です。問題文の「利用できた時間の割合」という言葉に注目してください。それぞれの特性が何を測っているかが分かれば選べます。
受験者選択肢はどれも「〜性」で、名前が似ているので迷います。時間に関係しそうなのは、処理の速さに関わる効率性かなとも思いました。
講師効率性は、処理にかかる時間やCPU・メモリなどの資源がどれだけ少なくて済むかを表す特性です。応答時間やスループット、つまり一定時間に処理できる量で評価します。速く動くかどうかを見るもので、そもそも使える状態だったかどうかを見るものではありません。
受験者なるほど。「速さ」と「使えるかどうか」は別なのですね。では、使えるかどうかを表すのが可用性ですか。
講師そうです。可用性は、必要なときにシステムやサービスを利用できる度合いを表します。式にすると(合意サービス時間-停止時間)÷合意サービス時間です。問題文の説明とそのまま一致します。
受験者機能性は、必要な機能がそろっていれば高いということですか。それなら使える時間とも関係がありそうに思えます。
講師機能性は、求められた機能を正しく備え、実現できているかを表します。ただ、機能がそろっていてもサービスが止まっていれば使えません。機能の正しさと、使えた時間の割合は分けて考えます。
受験者使用性は、カタカナでいうユーザビリティ、つまり使いやすさのことですよね。いつでも使えるのに操作がわかりにくいと、使用性は低いということになりますか。
講師その理解で大丈夫です。使える時間が長いことと、使いやすいことは別の特性です。整理すると、機能性は機能の正しさ、効率性は資源の少なさ、使用性は使いやすさ、可用性は使える時間の割合です。
受験者SLAで「99.9%」のような数字を見たことがありますが、あれは可用性の目標値なのですね。
講師そのとおりです。SLAはサービスレベル合意のことで、可用性の目標をこうした数値で定めることがよくあります。また、可用性は稼働率とほぼ同じ意味で使われ、MTBF÷(MTBF+MTTR)で求める問題もよく出ます。事前に合意した保守時間を計算から除くかどうかはSLAの決め方によるので、計算問題では問題文の条件をよく確かめてください。
まとめ
合意したサービス提供時間のうち、実際に利用できた時間の割合で表す特性は可用性です。可用性は(合意サービス時間-停止時間)÷合意サービス時間で計算でき、SLAでは99.9%のような目標値で定めることがよくあります。機能性は機能の正しさ、効率性は処理にかかる時間や資源の少なさ、使用性は使いやすさを表すため、利用できた時間の割合とは別の特性です。可用性は稼働率とほぼ同じ意味で使われ、MTBF÷(MTBF+MTTR)で求める計算問題も出題されます。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
ITサービスの品質を表す特性のうち、「合意したサービス提供時間のうち、実際に利用できた時間の割合」に当たるのはどれかを問う問題です。可用性・機能性・効率性・使用性の違いを区別できるかがポイントです。
解き方の考え方
問題文のキーワードは「利用できた時間の割合」です。各特性が何を測っているかを考えます。機能が正しいか、資源を無駄なく使えるか、使いやすいかではなく、「使えるかどうか」を時間の割合で表すのは可用性です。可用性は(合意サービス時間-停止時間)÷合意サービス時間で計算できることを覚えておくと、すぐに選べます。
選択肢ごとの解説
- ○ア 可用性可用性は、必要なときにシステムやサービスを利用できる度合いを示す特性です。合意したサービス時間のうち実際に利用できた時間の割合で表すので、問題文の説明と一致します。SLAでは、99.9%のような目標値として定めることがよくあります。
- ×イ 機能性機能性は、求められた機能を正しく備え、実現できているかを示す特性です。必要な機能がそろっていても、サービスが止まっていれば使えません。利用できた時間の割合は、機能性とは別の見方です。
- ×ウ 効率性効率性は、処理時間やCPU・メモリなどの資源をどれだけ抑えて処理できるかを示す特性です。応答時間やスループットなどで評価するもので、利用できた時間の割合を表すものではありません。
- ×エ 使用性使用性は、利用者にとっての使いやすさ(ユーザビリティ)を示す特性です。いつでも使える状態でも、操作がわかりにくければ使用性は低くなります。そのため可用性とは別の特性です。
補足
可用性は「稼働率」とほぼ同じ意味で使われ、MTBF÷(MTBF+MTTR)で求める問題もよく出ます。また、事前に合意した保守時間を計算から除くかどうかはSLAの決め方によります。計算問題では、問題文の条件をよく確かめてください。
POINT
- 可用性は、合意したサービス時間のうち実際に利用できた時間の割合で表します。
- 可用性は(合意サービス時間-停止時間)÷合意サービス時間で計算できます。
- SLAでは、可用性の目標値を99.9%のような数値で定めることがよくあります。
- 機能性は機能の正しさ、効率性は資源の使い方の少なさ、使用性は使いやすさを表します。
