SOAの設計方式は業務改革や品質合意とどう違うか
基本情報技術者試験 平成29年度秋期 午前 問62 / システム戦略 › ソリューションビジネス
過去問にチャレンジ
SOAを説明したものはどれか。
- ア
企業改革において既存の組織やビジネスルールを抜本的に見直し,業務フロー,管理機構,情報システムを再構築する手法のこと
- イ
企業の経営資源を有効に活用して経営の効率を向上させるために,基幹業務を部門ごとではなく統合的に管理するための業務システムのこと
- ウ
発注者とITアウトソーシングサービス提供者との間で,サービスの品質について合意した文書のこと
- エ
ビジネスプロセスの構成要素とそれを支援するIT基盤を,ソフトウェア部品であるサービスとして提供するシステムアーキテクチャのこと
会話形式の解説
講師それぞれの説明が、業務を変える手法、業務システム、合意文書、設計方式のどれを指すかに注目しましょう。
受験者業務フローを再構築する説明は、システムにも関係するのでSOAかと思いました。
講師そこは組織や業務を抜本的に見直すBPRです。SOAが問うシステムの設計方式とは、説明の中心が違います。
受験者基幹業務を統合的に管理する説明はどうですか。複数の業務を扱う点が似て見えます。
講師それはERPです。経営資源を有効に使うための業務システムを説明しています。機能をサービスとして提供する設計方式かどうかで区別できます。
受験者サービス品質について合意した文書には「サービス」が出てきますが、これも別ですか。
講師はい。品質水準について当事者間で合意するSLAです。同じ語が出ても、合意文書を説明しているのでSOAではありません。
受験者では、ソフトウェアのサービスとして業務を支える機能を提供する説明が該当しますか。
講師そのとおりです。サービスを組み合わせて業務を実現する設計方式なので、正解はエです。
受験者「サービス」という言葉だけで選ばず、業務改革、統合管理、品質の合意、設計方式のどれかを確かめればよいのですね。
講師はい。特にSLAと迷ったら、品質水準の取り決めを述べているのか、業務機能をサービスとして提供する仕組みを述べているのかを確認しましょう。
まとめ
SOAは、業務を支える機能をソフトウェアのサービスとして提供し、組み合わせて業務を実現する設計方式です。業務の抜本的な見直しはBPR、基幹業務や経営資源の統合管理はERPに当たります。サービスの品質水準についての合意はSLAです。各説明が何をするものかで区別すると、正解のエを選べます。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
SOAの説明を、業務改革、統合管理、サービス品質の合意と区別できるかを問う問題です。
解き方の考え方
説明の中心が「何をするものか」を見ます。業務の見直し、基幹業務の統合管理、品質水準の合意は、それぞれSOAとは異なります。業務機能をサービスとして提供する設計方式に当たる選択肢を選びます。
選択肢ごとの解説
- ×ア 企業改革において既存の組織やビジネスルールを抜本的に見直し,業務フロー,管理機構,情報システムを再構築する手法のことアの業務フローなどを抜本的に見直す説明は、BPRに当たります。組織や業務の改革手法を述べているため、システムの設計方式であるSOAの説明ではありません。
- ×イ 企業の経営資源を有効に活用して経営の効率を向上させるために,基幹業務を部門ごとではなく統合的に管理するための業務システムのことイの基幹業務を部門横断で統合管理する説明は、ERPに当たります。経営資源の管理を目的とする業務システムについて述べており、SOAの説明ではありません。
- ×ウ 発注者とITアウトソーシングサービス提供者との間で,サービスの品質について合意した文書のことウのサービス品質について当事者間で合意した文書は、SLAに当たります。品質水準の取り決めを示すもので、SOAのようなシステムの設計方式ではありません。
- ○エ ビジネスプロセスの構成要素とそれを支援するIT基盤を,ソフトウェア部品であるサービスとして提供するシステムアーキテクチャのことエは業務を支える機能をソフトウェアのサービスとして提供する設計方式を述べています。サービスを組み合わせて業務を実現するSOAの考え方に合うため、正解です。
POINT
- BPRは、既存の業務を抜本的に見直す手法です。
- ERPは、基幹業務や経営資源を統合的に管理する仕組みです。
- SLAは、サービスの品質水準についての合意です。
