貸借対照表の純資産の部はどの項目?資産・負債との区別
基本情報技術者試験 平成30年度春期 午前 問77 / 企業活動 › 会計・財務
過去問にチャレンジ
貸借対照表の純資産の部に表示される項目はどれか。
- ア
売掛金
- イ
資本金
- ウ
社債
- エ
投資有価証券
会話形式の解説
講師今回は貸借対照表の分類の問題です。貸借対照表は、項目を資産・負債・純資産の3つに分けて表示します。それぞれの項目がどこに入るかを見分けられるかが問われています。
受験者純資産という言葉はなんとなく分かるのですが、資産とどう違うのかがはっきりしません。名前だけで見分けるのは難しそうです。
講師名前ではなく中身で考えると判断しやすくなります。企業が持つ権利や財産なら資産、返済などの義務なら負債、出資に関するものなら純資産です。純資産の部を探すので、出資に関する項目に着目します。
受験者売掛金は、売った代金をまだ受け取っていない状態のことでしたよね。お金を受け取る権利だから、資産に入るということですか。
講師そのとおりです。売掛金は代金を請求できる権利なので資産です。では、社債はどう考えますか。
受験者社債は企業が発行して、お金を集めるものだと覚えています。集めたお金だから純資産かと思ったのですが、違いますか。
講師そこが引っかかりやすい点です。社債は後で償還する、つまりお金を返す義務を伴います。返す義務があるので、純資産ではなく負債に分類します。
受験者お金が入ってくるかどうかではなく、返す義務があるかどうかで見るのですね。投資有価証券は、企業が持っている株式などのことでしょうか。
講師はい。投資有価証券は企業が保有する金融資産です。保有している財産なので資産に入ります。残る資本金は、企業への出資に関する項目なので、純資産の部に表示されます。
受験者整理すると、売掛金と投資有価証券は資産、社債は負債です。この選択肢の中で純資産に入るのは資本金だけ、ということですね。
講師よく整理できています。選択肢の範囲ではそのとおりです。分類に迷ったら、受け取る権利や持っている財産か、返す義務があるものか、出資に関するものか、という順で確かめてみてください。特に社債のように、お金を集める手段でも返す義務があれば負債になる点は、引っかけとして出やすいので気をつけましょう。
まとめ
貸借対照表では、項目を資産・負債・純資産の3つに分けて表示します。企業が持つ権利や財産は資産、返済などの義務は負債、出資に関するものは純資産と考えると判断しやすくなります。売掛金は代金を受け取る権利、投資有価証券は保有する金融資産なのでどちらも資産です。社債は償還する義務を伴うため負債になり、資本金は出資に関する項目なので純資産の部に表示されます。お金を集める手段でも、返す義務があれば負債になる点に注意が必要です。
解答・解説
正解はイです
この問題のテーマ
貸借対照表の項目を、資産・負債・純資産のどこに分類するかを問う問題です。
解き方の考え方
まず、その項目が企業の持つ権利や財産、返済などの義務、出資に関するもののどれに当たるかを考えます。純資産の部を探すので、出資に関する項目に着目します。
選択肢ごとの解説
- ×ア 売掛金売掛金は、販売代金をまだ受け取っていないときの請求権です。企業が持つ権利なので、純資産ではなく資産に分類します。
- ○イ 資本金資本金は、企業への出資に関する項目です。出資に関する項目は純資産に含まれるため、純資産の部に表示されます。
- ×ウ 社債社債は、後に償還する義務を伴います。企業の義務を表すため、純資産ではなく負債に分類します。
- ×エ 投資有価証券投資有価証券は、企業が保有する金融資産です。保有する財産に当たるので、純資産ではなく資産に分類します。
POINT
- 貸借対照表では、項目を資産・負債・純資産に分けて表示します。
- 受け取る権利や保有する財産は、資産かどうかを考える手掛かりになります。
- 返す義務があるものは、負債かどうかを考える手掛かりになります。
