事業継続計画の復旧目標時間はどう見分けるか
基本情報技術者試験 令和元年度秋期 午前 問57 / サービスマネジメント › サービスマネジメントプロセス
過去問にチャレンジ
事業継続計画で用いられる用語であり,インシデントの発生後,次のいずれかの事項までに要する時間を表すものはどれか。 (1) 製品又はサービスが再開される。 (2) 事業活動が再開される。 (3) 資源が復旧される。
- ア
MTBF
- イ
MTTR
- ウ
RPO
- エ
RTO
会話形式の解説
講師まず、何が起きた後から、何が再開・復旧するまでの時間なのかを確かめましょう。
受験者インシデントの発生後から数える時間です。RPOも復旧に関係するので迷います。
講師RPOが表すのは、データをどの時点の状態まで戻すかです。この問題は、どの時点まで戻すかを尋ねていますか。
受験者いいえ。再開や復旧までに要する時間を尋ねています。
講師そのとおりです。インシデント発生後の再開・復旧に設定する目標時間はRTOです。
受験者MTTRも修復にかかる時間なので、当てはまりそうに見えました。
講師MTTRは、故障した機器の修復にかかる平均時間です。ここでは、製品・サービスや事業活動の再開、資源の復旧までに設定する時間を尋ねています。
受験者機器の修復に関する平均値と、事業継続のための目標は分けて考えるのですね。MTBFはどう違いますか。
講師MTBFは、故障と故障の間に機器が稼働する平均時間です。インシデント発生後の再開までを測るものではありません。
受験者整理すると、データを戻す時点ならRPO、機器の故障に関する平均値ならMTBFやMTTRです。今回は再開・復旧までの目標時間なのでRTOですね。
講師はい。「時間」という語だけで選ばず、何を起点に、何までを対象にしているかを確かめると見分けられます。
まとめ
正解はRTOです。RTOは、インシデント発生後の再開・復旧に設定する目標時間を表します。RPOはデータをどの時点まで戻すかを示します。MTBFとMTTRは機器の故障に関する平均時間なので、対象と指標の性質を区別します。
解答・解説
正解はエです
この問題のテーマ
事業継続計画で用いる復旧目標のうち、インシデント発生後の時間を表す用語を問う問題です。
解き方の考え方
まず、問われているのが「再開・復旧までに要する時間」か「データをどの時点まで戻すか」を見分けます。次に、故障した機器の稼働・修復に関する平均値と、事業継続のために設定する目標を区別します。
選択肢ごとの解説
- ×ア MTBFMTBFは、故障と故障の間に機器が稼働する平均時間です。インシデント発生後、事業活動などが再開するまでの目標時間を示すものではありません。
- ×イ MTTRMTTRは、故障した機器の修復にかかる平均時間です。設問が尋ねるのは、製品・サービスや事業活動の再開、資源の復旧までに設定する時間なので、対象と指標の性質が異なります。
- ×ウ RPORPOは、データをどの時点の状態まで復元するかを定める指標です。設問のように、インシデント後から再開・復旧までに要する時間は表しません。
- ○エ RTORTOは、インシデント発生後の復旧に設定する目標時間です。設問では、製品・サービスまたは事業活動の再開、あるいは資源の復旧までの時間を尋ねているため、RTOが当てはまります。
POINT
- 設問中の「までに要する時間」は、経過時間を問う手掛かりです。
- 「どの時点までデータを戻すか」は、経過時間とは別の問いです。
- 機器の故障に関する平均値と、事業継続のために設定する目標は区別します。
