マナビング基本情報技術者

事業継続計画の対象は災害だけでよいか

基本情報技術者試験 令和元年度秋期 午前 問74 / 企業活動 › 経営・組織論

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令和元年度秋期 午前 問74

BCP(事業継続計画)の策定,運用に関する記述として,適切なものはどれか。

  1. ア

    ITに依存する業務の復旧は,技術的に容易であることを基準に優先付けする。

  2. イ

    計画の内容は,経営戦略上の重要事項となるので,上級管理者だけに周知する。

  3. ウ

    計画の内容は,自社組織が行う範囲に限定する。

  4. エ

    自然災害に加え,情報システムの機器故障やマルウェア感染も検討範囲に含める。

会話形式の解説

講師講師
BCPは、事業の中断に備え、継続や早期復旧を図る計画です。復旧の順番と、計画を実行するために必要な範囲に注目しましょう。
受験者受験者
ITを使う業務なら、復旧しやすいものから着手するほうが早く進みそうです。
講師講師
その業務が止まったとき、事業への影響が大きい場合はどうでしょうか。
受験者受験者
復旧が難しくても、重要な業務を後回しにはできません。
講師講師
そのとおりです。復旧順位は、技術的な容易さではなく、業務の重要度や中断による影響を踏まえて決めます。
受験者受験者
計画は経営に関わる内容ですが、上級管理者だけが知っていればよいのでしょうか。
講師講師
それでは、実際に対応する担当者が決められた行動を取れません。計画を実行する人にも周知する必要があります。
受験者受験者
では、自社の仕事だけを計画に入れれば十分ですか。
講師講師
取引先や委託先に依存する業務なら、その先が止まることも事業継続に影響します。自社組織の範囲だけには限定できません。
受験者受験者
事業を止める原因も、自然災害だけに限らないということですか。
講師講師
はい。機器故障やマルウェア感染でも業務は止まり得ます。それらも検討範囲に含める記述が適切です。
受験者受験者
復旧の優先順位は事業への影響で考え、計画を動かす人や外部への依存も見落とさないのですね。
講師講師
そうです。BCPでは、何が業務を止め得るか、止まったときに誰が何をするかを合わせて考えます。

まとめ

BCPは、事業の中断に備えて継続や早期復旧を図る計画です。復旧順位は技術的な容易さだけでなく、業務の重要度や中断による影響を踏まえて決めます。計画は実行する担当者にも周知し、取引先や委託先への依存も考慮します。自然災害に加え、機器故障やマルウェア感染も検討範囲に含めます。

解答・解説

正解はエです

この問題のテーマ

BCPで、復旧の優先順位、計画の周知先、対象範囲、想定する事象をどう決めるかを問う問題です。

解き方の考え方

BCPは、事業の中断に備え、継続や早期復旧を図るための計画です。各選択肢が、事業への影響と、計画を実行するために必要な範囲を捉えているかを確かめます。自然災害以外の中断も想定している記述を選びます。

選択肢ごとの解説

  1. ×ア  ITに依存する業務の復旧は,技術的に容易であることを基準に優先付けする。
    ITに依存する業務も、止まったときの事業への影響や業務の重要度を基準に復旧順位を決めます。技術的に復旧しやすい業務から優先するという基準では、重要な業務の復旧が後回しになり得ます。
  2. ×イ  計画の内容は,経営戦略上の重要事項となるので,上級管理者だけに周知する。
    計画を実際に動かす担当者が内容を知らなければ、中断時に決められた対応を取れません。そのため、周知先を上級管理者だけに限るのは適切ではありません。
  3. ×ウ  計画の内容は,自社組織が行う範囲に限定する。
    自社の業務が取引先や委託先に依存している場合、その先の停止も事業継続に影響します。自社組織が行う範囲だけに限定すると、こうした依存関係を計画に反映できません。
  4. ○エ  自然災害に加え,情報システムの機器故障やマルウェア感染も検討範囲に含める。
    事業を中断させる原因は自然災害に限りません。情報システムの機器故障やマルウェア感染も業務を止め得るため、BCPの検討範囲に含めます。

POINT

  • 復旧順位は、業務の重要度と中断による影響を踏まえて決めます。
  • 計画は、実行を担う人にも周知します。
  • 事業継続に関わる取引先や委託先への依存も考慮します。

※出典:令和元年度秋期 基本情報技術者試験 午前 問74