CIOの役割は部門やプロジェクトとどう違うか
基本情報技術者試験 令和元年度秋期 午前 問75 / 企業活動 › 経営・組織論
過去問にチャレンジ
CIOの果たすべき役割はどれか。
- ア
各部門の代表として,自部門のシステム化案を情報システム部門に提示する。
- イ
情報技術に関する調査,利用研究,関連部門への教育などを実施する。
- ウ
全社的観点から情報化戦略を立案し,経営戦略との整合性の確認や評価を行う。
- エ
豊富な業務経験,情報技術の知識,リーダーシップをもち,プロジェクトの運営を管理する。
会話形式の解説
講師この問題では、誰がどの範囲に責任を負うかに注目します。全社、自部門、個別のプロジェクトを分けて考えてみましょう。
受験者情報技術に詳しい人の役割を選べばよいと思いましたが、それだけでは決められないのですね。
講師はい。技術を調べて利用を研究し、関連部門に教えるのは、専門部門による支援です。全社の情報戦略を統括する役割かどうかは別に確かめます。
受験者自部門のシステム化案を出す役割も、対象は全社ではありませんね。
講師そのとおりです。自部門で必要な案をまとめて情報システム部門に伝えるのは、利用部門の責任者の仕事です。
受験者プロジェクトを管理する人は、リーダーシップがあってもCIOとは違うのでしょうか。
講師管理する対象が個別のプロジェクトなので、そこはプロジェクトマネージャの役割です。経験や技術の知識だけでCIOとは判断できません。
受験者では、全社の情報化を考え、その方針が経営戦略に合うかを確かめる役割が該当しますね。
講師はい。それがCIOの役割で、正解はウです。「経営戦略との整合」は、情報化の方針が経営の方向に合っているかという判断を指します。
受験者まず責任の範囲を見て、次に経営戦略との関係を確かめれば、四つの役割を区別できます。
まとめ
CIOは、全社的な情報化戦略を立案し、経営戦略との整合を確認・評価します。自部門の案を伝えるのは利用部門の責任者、技術の調査や教育は専門部門の仕事です。個別のプロジェクトの運営管理はプロジェクトマネージャが担います。役割を見分けるときは、責任を負う範囲と経営戦略との関係に注目します。
解答・解説
正解はウです
この問題のテーマ
CIOが担う全社的な役割を、利用部門や専門部門、プロジェクトの管理者の役割と区別する問題です。
解き方の考え方
役割の対象が「全社」か「自部門」か「個別のプロジェクト」かを確認します。さらに、経営戦略との整合を判断する立場なのか、技術の調査や教育を実施する立場なのかを見分けます。この二つの観点から、CIOに当たるのはウと判断できます。
選択肢ごとの解説
- ×ア 各部門の代表として,自部門のシステム化案を情報システム部門に提示する。アは、自部門で必要なシステム化案をまとめ、情報システム部門に伝える役割を述べています。対象が自部門なので、利用部門の責任者の仕事です。
- ×イ 情報技術に関する調査,利用研究,関連部門への教育などを実施する。イは、情報技術を調べ、その利用を研究し、関連部門に教える実務を述べています。こうした専門的な支援は専門部門が担う仕事です。
- ○ウ 全社的観点から情報化戦略を立案し,経営戦略との整合性の確認や評価を行う。ウは、全社の情報化をどう進めるかを定め、その方針が経営戦略に合っているかを確認・評価します。企業の情報戦略を統括するCIOの役割に当たるため、正解です。
- ×エ 豊富な業務経験,情報技術の知識,リーダーシップをもち,プロジェクトの運営を管理する。エは、経験や知識、リーダーシップを生かしてプロジェクトの運営を管理する役割です。管理の対象が個別のプロジェクトなので、プロジェクトマネージャの仕事です。
POINT
- 役割を見分けるときは、まず責任を負う範囲に注目します。
- 「経営戦略との整合」は、情報化を経営の方向に結び付ける判断を指します。
- 技術に詳しいことだけでは、全社の情報戦略を統括する役割とは判断できません。
