ブレーンストーミングとは?似た手法との違いを会話で確認
基本情報技術者試験 令和8年度 問19 / 企業活動 › 業務分析・データ利活用
過去問にチャレンジ
ブレーンストーミングの説明はどれか。
- ア
あるテーマの検討において,複数のメンバーで,各自が思いつくままに自由奔放にできるだけ多くのアイディアを出し合うことによって,創造的思考を喚起し,アイディアを開発しようとする会議方法
- イ
研修を始める前に行う簡単なゲームや,商談や面接の本題に入る前に行う雑談など,参加者の緊張をほぐすためのコミュニケーション方法
- ウ
情報を,決められた枠組みに従って整理・分析するスキルや方法を利用し,複雑なものごとを明快に把握したり,問題に対する解決策を導き出したりするような思考方法
- エ
ポイントを繰り返したり,言い換えたりすることによって,お互いの理解する意味合いが一致していることを確認したり,意見・評価を伝えたりする方法
会話形式の解説
講師今回は、ブレーンストーミングという手法を正しく説明しているものを選ぶ問題です。選択肢はどれも会議やコミュニケーションに関係する方法なので、それぞれ何を目的にしているかに注目すると見分けやすくなります。
受験者ブレーンストーミングは、みんなでアイディアを出し合う会議のことですよね。ただ、どの選択肢も話し合いの場面に関係していそうで、少し迷います。
講師その理解で合っています。ブレーンストーミングは、複数人で多くのアイディアを集めるための集団討議の手法です。この核に一番近いのは、メンバーが思いつくままに自由奔放に、できるだけ多くの案を出し合って創造的思考を促す会議方法、という説明です。
受験者「自由奔放」や「できるだけ多く」という言葉は、何か決まりと関係があるのですか。
講師はい。オズボーンが提唱した4原則と対応しています。批判の禁止、自由奔放な発想、質より量、他人の案への結合・便乗の歓迎の4つです。案を出している間は、実現できるかどうかの批判や評価を保留します。
受験者研修前のゲームや本題前の雑談で緊張をほぐす、という説明も会議の始まりの話なので、近いように感じました。
講師それはアイスブレークの説明です。目的は話しやすい雰囲気をつくることで、アイディアを数多く出すことではありません。場の雰囲気づくりが目的か、アイディアを出すことが目的か、で区別できます。
受験者決められた枠組みで情報を整理・分析して解決策を導く、という説明はどうですか。問題解決という点では似ている気がします。
講師そちらはロジカルシンキングの説明で、構造化思考やフレームワーク思考と呼ばれることもあります。論理的に整理することを重視するので、評価を保留して自由に発想するブレーンストーミングとは性格が異なります。
受験者残りの、ポイントを繰り返したり言い換えたりして理解の一致を確かめる方法は、相手の話を確認するための技法でしょうか。
講師そのとおりです。バックトラッキングやパラフレーズの説明で、意見や評価を伝える面に注目してフィードバックの説明とする解説もあります。いずれにしても会話の確認技法であり、発想法ではありません。
受験者まとめると、複数人で自由に多くのアイディアを出し、その場では批判しない会議方法がブレーンストーミングで、緊張をほぐす、枠組みで整理する、理解を確かめるのはそれぞれ別の手法ということですね。
講師よく整理できています。補足すると、ブレーンストーミングではアイディアを出す段階と評価する段階を分けます。そのため、出た案をその場で評価・選別する、という説明が出てきたら誤りだと判断できます。
まとめ
ブレーンストーミングは、複数人で自由奔放に、できるだけ多くのアイディアを出し合って創造的思考を促す集団討議の手法です。基本ルールは、批判の禁止、自由奔放な発想、質より量、他人の案への結合・便乗の歓迎の4つです。緊張をほぐすのはアイスブレーク、枠組みで整理・分析するのはロジカルシンキング、繰り返しや言い換えで理解を確かめるのはバックトラッキング(パラフレーズ)で、いずれもブレーンストーミングとは目的が違います。アイディアを出す段階と評価する段階を分けるため、「出た案をその場で評価する」という説明は誤りと判断できます。
解答・解説
正解はアです
この問題のテーマ
ブレーンストーミングがどのような手法かを問う問題です。発想法・会議手法であるブレーンストーミングを、アイスブレークやロジカルシンキング、相手の発言を確認する技法などと区別できるかが問われています。
解き方の考え方
まず、ブレーンストーミングは「複数人で多くのアイディアを出し合う集団討議の手法」だという核を思い出します。そのうえで、各選択肢が「何を目的にした方法か」を読み取ります。緊張をほぐすこと、枠組みで整理・分析すること、理解の一致を確認することが目的なら、アイディアを大量に出す手法とは別物だと判断できます。
選択肢ごとの解説
- ○ア あるテーマの検討において,複数のメンバーで,各自が思いつくままに自由奔放にできるだけ多くのアイディアを出し合うことによって,創造的思考を喚起し,アイディアを開発しようとする会議方法複数のメンバーが思いつくままに自由に、できるだけ多くの案を出し合い、創造的思考を促す会議方法という説明は、ブレーンストーミングそのものです。「自由奔放」「多くのアイディア」という語句は、ブレーンストーミングの基本ルールである自由奔放な発想や質より量と対応しています。
- ×イ 研修を始める前に行う簡単なゲームや,商談や面接の本題に入る前に行う雑談など,参加者の緊張をほぐすためのコミュニケーション方法研修前の簡単なゲームや本題前の雑談で参加者の緊張をほぐす方法は、アイスブレークの説明です。話しやすい雰囲気をつくることが目的であり、アイディアを数多く出すための手法ではありません。
- ×ウ 情報を,決められた枠組みに従って整理・分析するスキルや方法を利用し,複雑なものごとを明快に把握したり,問題に対する解決策を導き出したりするような思考方法決められた枠組みに従って情報を整理・分析し、物事を明快に把握したり解決策を導いたりする思考方法は、ロジカルシンキングの説明です。構造化思考やフレームワーク思考と呼ばれることもあります。論理的に整理することを重視しており、批判や評価を保留して自由に発想するブレーンストーミングとは性格が異なります。
- ×エ ポイントを繰り返したり,言い換えたりすることによって,お互いの理解する意味合いが一致していることを確認したり,意見・評価を伝えたりする方法ポイントを繰り返したり言い換えたりして、互いの理解が一致しているかを確かめる方法は、バックトラッキングやパラフレーズの説明です。意見や評価を伝える面に注目してフィードバックの説明とする解説もあります。いずれにしても、相手の話を確認するためのコミュニケーション技法であり、発想法ではありません。
補足
イのアイスブレークは、会議の冒頭に行われることが多いため、ブレーンストーミングと混同しやすい選択肢です。見分けるときは「場の雰囲気づくり」が目的か、「アイディアを出すこと」が目的かに注目します。また、ブレーンストーミングでは発案中に良し悪しを判断しないため、「出た案をその場で評価・選別する」という説明があれば誤りと判断できます。
POINT
- ブレーンストーミングは、多数のアイディアを集めるために複数人で行う集団討議の手法です。
- 基本ルールは、批判の禁止、自由奔放な発想、質より量、他人の案への結合・便乗の歓迎の4つです。
- アイディアを出す段階と評価する段階は分け、発案している間は実現性への批判や評価を保留します。
- 緊張をほぐす方法はアイスブレーク、枠組みで整理・分析する思考はロジカルシンキング、繰り返しや言い換えで理解を確認する方法はバックトラッキング(パラフレーズ)です。
